ブログ不精の私、たかとうじんのブログへようこそ。


皆さん、安全運転に努めていらっしゃいますか?


これだけ寒くなっていると思わぬ所が氷っていたりして事故につながる事がありますから、寒いからどこか氷っているかもしれないな?と、思いながら、どうか気をつけて運転されてください。


さて、ブログ不精とは言いながら、この記事を読んで少々腹が立ちましたんで、CARトップという専門誌の名称も出して、ブログに記したいと思いますので、まずは記事が掲載されているうちにその記事をお読み下さい。


CARトップの記事




どうです?どう思われましたか?

何とも思わなきゃ、思わないでも良いんですが。(笑)

ちょっとこの記事について意見しようと思います。

掲載記事が無くなって読めなくなると何の話だか分からなくなるので、簡単に記されてる内容の要所を列記してみましょうか。



①衝突安全基準などを満たすのに必要なボディ設計をすると、全幅は1700mm以上あったほうが良い。日本仕様はグローバルボディに比べるとナローボディになっている。

②全幅を拡大すれば、走行安定性が高まり、より安全運転も可能、疲労も少なくなる。ボディサイズアップによるメリットは大きいはずである。

③日本のコンパクトカーが海外でいまひとつ精彩を欠くのは、「5ナンバーという呪縛」のようなものが邪魔しているように見える。より本格的に世界で販売していくため、3ナンバーサイズを採用する流れは自然なものともいえる。 

④そもそも小型車の規格改正から、50年以上そのまま放置されているのもおかしい。消費者メリットを考えると、5ナンバー車規格改正のほうが、筆者としては「イチ押し」と考えている。 このまま5ナンバーと3ナンバーの区分を形骸化させていくのは、何かもったいない気がしてならない。



さて、この記事を読んで、なるほど納得、その通りと思われた方は、この狭い日本の中でも広い道路ばかりを走ることができる所にお住まいで、広い駐車場に停められていらっしゃる恵まれた方だと思います。

それはそれで結構な事なんで、ここから先はお読みいただかなくても結構なんですが、しかし、車というのは生活の為の道具であり、たまには旅行に使ったりして、見ず知らずの土地へ入っていく事もあろうかと思います。

となると、結構狭い道、狭い駐車場なんかに遭遇する事があるかと思います。その時に効いてくるのが、小回り性、車体寸法の見切りの良さ、そして物理的に小さなサイズです。

この記事を書いた記者というのは、恵まれた条件の中だけでクルマを走らせる事の出来る、恵まれた方なんでしょうねぇ。
羨ましい。

ちなみに私、たかとうじんは、歌い手としてブログを記し始めましたが(いまやその記事も記すことが出来なくなってしまってますが)、本業は、クルマを運転するプロです。そして、クルマの運転が大好きです。

もう一つ言えば、自動車評論家と違って自動車メーカーからそのクルマの為の記事を書くためにクルマを借りる事無く色々なクルマを運転してきたプロです。

ちょっと脱線しますが、今まで運転してきたクルマを記してみましょうか。(名称は正式な名称ではないかもしれません。)


◉メルセデス・ベンツ・マイバッハ62&57(画像は実際乗っていた62の実車)


◉メルセデス・ベンツ・マイバッハS550&S560(画像は実際に乗っていた実車)


◉メルセデス・ベンツ(W220型)・プルマン・S600&S500

◉ロールスロイス・シルバーゴースト・ショートホイールベース(画像は実際に乗っていた実車)

◉メルセデス・ベンツAMG・S63(画像は実際に乗っていた実車)

◉リンカーンタウンカー・ストレッチリムジン(画像は同型車の画像を一部加工してお借りしました)


◉日産プレジデントJG50型

◉トヨタ・センチュリー(画像は乗っていた実車)


◉トヨタ・レクサスLS460L (画像は乗っていた実車)&LS600hL

◉三菱・ディグニティー(画像は同型車の画像を一部加工してお借りしました)

◉クライスラー300M(画像は同型車の画像を一部加工してお借りしました)


◉テスラP85(画像は乗っていた実車)


◉トヨタ・アルファード(画像は実際に乗っていた実車)


◉トヨタ・ハイエース・グランドキャビン(画像は実際に乗っていた実車)


◉トヨタ・クラウン(画像は実際に乗っていた実車)

そして…






◉三菱ふそう・ファイター4t・冷蔵ウイング車(笑)  
(画像は実際に乗っていた実車画像を加工して使用しています)


てなわけで、なんだか大きいクルマが多いですが、この他にもざっと記すと、メルセデス・ベンツSクラス(W140&W220&W221&W222)、SL、Eクラス歴代各モデル、Cクラス歴代各モデル、Aクラス、Vクラス(ビアーノ含む)、スマートフォーフォー&フォーツー&K、クライスラージープ・グランドチェロキー&チェロキー、同・ネオン、同PTクルーザー、同・クロスファイア、三菱・プラウディア、同・グランディス、日産フーガ&シーマ(Y32&Y33&ハイブリッド)、同・セドリック(Y31&Y33)、トヨタ・セルシオ、同・クラウン・マジェスタ(S140&S150&S210)…、もういい加減にしましょうね。(苦笑)

脱線が過ぎました。

さて、ようやく本題へ。

ブログを遡って①、②、③、④をお読みいただくと(ご面倒おかけします)、なんだかもっともらしい事が記してあります。

まあ、②に記している全幅を広げる事によって安定性が高まりというのは物理的にはその通りで基本的な性能は向上をみるだろうとは思いますが、何のために設計者、技術者がいるんでしょうか。
安定性の為に広さを求めたきゃ、簡単に言えば、それが可能な人は3ナンバーサイズを買うだけで良いんです。

じゃあ何故3ナンバーサイズよりも小さい5ナンバーサイズが必要なのか。

それは、日本の道路事情、駐車場事情で、狭い所が存在するからです。狭い車の方が使い勝手が良い人がいるからです。
広い大きい車を買いたくても、狭い道を通って、狭い駐車場を使わざるを得ない人は、そんな車には乗れません。

じゃあ軽自動車を買えば良いじゃないか、という人もいるかと思います。

ですが、軽自動車にするということは、最大乗車可能人数は4人に限定されます。

自動車の乗車定員に対しての子供の人数は、12歳未満の子供1人あたりを2/3人、または、子供1.5人を大人1人として計算しますから、軽自動車の最大定員4人から、お父さんとお母さんの分を引いて、最大乗車定員の残りの人数2人に、12歳未満の子供があと何人乗れるかと言ったら、子供3人で大人2人分となり、子供3人まではお父さんお母さん以外に乗れるということになります。

ですが、子供はずっと12才未満ではありません。成長します。
そして、12歳になったら大人となり1人として換算されます。

分かりやすく言えば、3人の子供の全員が12歳になったら、軽自動車では乗りきれません。

かといって、子供の成長の為に車を買い換えたんではお金がかかってしようがない。
ましてや子供にお金がかかる盛りの時ですから、なおさらです。

それを見越して車を買おうと思えば、乗車定員に余裕のある軽自動車以外を選択するしかなく、しかし、道路事情、駐車場事情が恵まれていない人には、幅が狭い5ナンバーサイズ以下の車が重宝されるのです。

5ナンバー規格を大きくすれば良いという単純に過ぎる記事を書くなんて、クルマの事しか見ておらず、それを使うユーザー側の視点が全く足りていません。
これで自動車専門誌の記事なんですから、呆れてしまいます。

自動車というのは、まずは生活の為の道具なんです。その生活に便利なように、安全で快適な自動車を作るというのが自動車会社に求められる事であって、技術です。

そして新しい所は変わってきているかもしれませんが、5ナンバー規格を基準に駐車場の寸法を取られている所もまだまだ多く、海外のクルマが大きいから、輸出車両と車体寸法を共通にすればコスト的に~、なんて考え方は、自動車メーカーの都合に合わせた意見です。


ここで一台のクルマを例としてご紹介したいと思います。

ですがその前に、別にその自動車メーカーから私が何かもらっていたり、見返りを求めたり、その自動車メーカーをえこ贔屓にしているわけではありません。
他のメーカーにも同様なクルマがありますので、あくまでも一例です。

例えば、スズキ自動車のソリオ(ソリオ・バンディット含む)です。

このソリオ、
全幅(mm) 1,645


全幅が1645mmで、5ナンバー規格の最大幅1700mmまで、まだ55mmも余裕があるんです。
それでいて、5人乗車が可能です。
これぞ日本で使われる事を考えている、そういったクルマを求めているユーザーに向けての見識ある自動車創りだと思います。

この全幅は、日産マーチの全幅1665mmよりも20mmも幅が狭いです。(実際には左右ドアミラー間の寸法が走行時の全幅となります。)

そして、横の面、後ろの面が直立に近い角度になっていますから、幅が狭くとも車室内の寸法を上手く取られていて、寸法以上に車室内は広く感じられるかと思います。

これは私自身が所有している日産ラフェスタにも言えます。

日産ラフェスタは、5ナンバーサイズでありながら室内は広く感じられ、それでいて、小回り性も高く、荷物の量が多ければ荷室拡大が出来、そして多人数にも時には対応できるという機能性の高さを気に入っていますが(勿論、オラオラ系という顔つきとは対称的なニコニコ系の顔つきで、その機能をパッケージしたデザインの外観も気に入っています。)、クルマの大きさこそスズキ・ソリオとは違えども、同様の面構成になっており、道具としての自動車にこれ以上のスペースはいらないと思わせるに十分です。


その反面、確かに横風の影響は受けやすいとは言えますが、基本的に真っ直ぐ走る安心感があり(真っ直ぐ走らないクルマも結構あります。)、居住性や使い勝手の魅力がそれに勝ります。


元に戻ると、ソリオは全長もコンパクトで4mにも満たない3790mm。
それでいて、リアシートの前後スライド機構を使わずとも日常的には十分と思われる荷室スペースを持ち、それで不足の場合にはリアシートを前方にスライドさせれば拡大することが出来ます。

そして、最小回転半径は4.8m、高さは1745mmもあります。

軽自動車をメインとされている自動車メーカーだからこそなのかもしれませんが、軽自動車からの上級車移行や、駐車場のスペースの関係等で5ナンバーサイズギリギリでもちょっと大きい、なるべく横幅は狭い方が良いけれども、5名乗車を確保したいという人には正にうってつけのクルマではないかなと思います。

大は小を兼ねると言いますが、中には小は大を兼ねる事もあるんです。
全てのクルマが大きくなる必要は無いと私は思っています。

それぞれの人が使い勝手が良いと感じるクルマが色々と存在するべきだと思いますし、規制なり規格なりが有るなかで、優れた技術者のみなさんが知恵と工夫を持って、優れた製品を生み出していくんだろうと思います。


③については、確かにその面はあるとは思いますが、自動車会社の都合的な解釈であって、消費者側に立ったそれを使う側の意見ではありません。(例え車両価格が多少安くなり、コスト面でユーザーにメリットがあるとしても、大きいクルマでは物理的なデメリットで買えない)

④については、大きいクルマでも大丈夫なようなインフラ整備、道路幅の拡幅、駐車場1台あたりの広さの規格等、日本で全てが整っているとは思えません。

それにインフラだけが整ったとしても、個々人の駐車場事情を考えると、軽自動車以上、5ナンバー規格内のクルマを欲している人もいるわけで、ここは狭い日本なんですから、何も5ナンバー規格そのものを変える必要は無いと私は思います。

6畳1間の部屋に、いくらでも品物を放り込んでおける業務用の大きな冷蔵庫は入らないのです。

人それぞれに必要な大きさ、求める物があり、それに合った物が必要なのであって、5ナンバー規格を改訂して5ナンバー車を大きいクルマにすれば簡単に問題解決、と、いうようにはいかないのが現実なのです。

むやみやたらと5ナンバー規格を拡大させたら、大方のクルマは大きくなってしまう可能性もあるかと思います。

と、いうのも、過去には自動車の税制が変わって3ナンバーのクルマの税負担が少なくなり、大きいクルマが買い求めやすくなったとたんに、元々5ナンバーサイズで成立していたクルマがエンジンも含めて大きく拡大されました。

例えば、当時のトヨタ・マークII&チェイサー&クレスタ、日産・スカイライン&ローレル&セフィーロ、ホンダ・アコード&インスパイア、三菱・ギャラン&シグマ等々。
元々は5ナンバーサイズで成立していたクルマです。

規格を変えれば、自然とそれに合わせたクルマになってしまうんですよね。


規格の事はさておき、大きいクルマと小さいクルマが混在するデメリットもあります。

大きいクルマと小さいクルマが衝突事故を起こせば、大きいクルマの方が持っているエネルギーが大きく、小さいクルマはエネルギーが小さい。
その結果、大きいクルマの損傷は少なくなって人命が救われる可能性が高く(衝突後に居室の広さが確保される)、小さいクルマは損傷が大きく多くなり、人命が救われる可能性は低くなる(衝突後の居室が狭くなる)という問題も確かにあります。

しかし、この問題にメルセデス・ベンツはスマートという2人乗りのクルマで、トヨタ自動車はiQという小さいながらも4人乗りのクルマでこの問題に取り組んでいます。

◉初代スマート


◉3代目スマート(フォーツー)&トヨタ・iQ


このクルマ達に代表されるように、こういったサイズのクルマが必要な人がいるであろうと考え、実際に日常的使用にはこれだけのサイズで事足りるであろうと考え、その中で出来る限りの安全性を実現するために技術者の方々は、日々、研究開発の努力をしているのです。


狭い日本のインフラ整備(道路規格、駐車場規格等々)を先ずは拡大しようというのならば、それは良いと思いますし、そうあるべきだろうと思います。広い道路は走りやすく、広い駐車場は駐車しやすいですからね。

ですが、それが及ばない所もどうしてもありますし、それを唱えずにクルマだけを見て、5ナンバー規格を拡大せよ、なんてのは単なるクルマ好きのクルマだけを見た意見であって、日本の道路事情、駐車場事情等、クルマを使う側の見方が欠如した、自動車専門誌の記者が書いた内容とは思えない、稚拙な記事、考え方だと私は思います。

小さいクルマが欲しいならば軽自動車にすれば良いという単純な考え方ではなく、軽自動車以上5ナンバー規格以内の小さいクルマのメリットを考えて使い勝手の良いクルマ、日本人の為のクルマ、大きい人でも不自由を感じさせずに便利に使えるクルマも作り、それを輸出して外貨を稼いだって良いと思います。

そもそも日本の技術力というのは、クルマに限らず小さい事、精密な事、そういったところから来ているんじゃないだろうかと私は思います。


私の大好きな自動車について、とくに思い入れのある5ナンバー規格について力がはいって長文となり、失礼いたしました。

色々とご意見は有るだろうと思います。

どうかいつも何気なく使われているクルマの大きさの必要性、利便性について考えてみて下さい。
その切っ掛けになれば良いなと思います。

わざわざ最後までお読みいただきありがとうございました。



ではまた、いずれ。

たかとうじん