今日は朝から徳島地区労の2009春闘交流学習会に参加させてもらった。

『ワーキングプアの逆襲 立ち上がる日雇い派遣労働者、「派遣切り」そして「派遣村」誕生』と題して、派遣ユニオンの関根秀一郎さんから講演を受けた。

2006年から関根さんは実際に派遣会社に登録して働いたそうです。関根さんはこのころ日雇い派遣の急増を問題視したそうです。

大手の派遣会社で働き、早朝の出発コールから始まり、早い集合時間、簡単な計作業と言われるが実際には過酷な肉体労働をこなし、1日6784円で働かなければならない上に『データ装備費』として1日一律200円天引きされる矛盾を指摘された。

さらに個人情報の開示からわかった『風貌情報』の存在から人権をも無視し、労働者を『モノ』扱いする実態が話された。

派遣ユニオンの立ち上げからの取り組みが話され、①不当天引きの廃止、②集合時間からの賃金支払、③有給休暇、④日雇い雇用保険の適用などが要求だったことが詳しく紹介された。

関根さんのやってきたことから、派遣会社とメーカーの間は雇用関係ではなく、商取引契約となることが最大の欠陥で間接雇用となり、一ヶ月前の解雇通告が指針の逆用が行われていることが話された。

また、派遣村について話された。

たくさんの労働者が闇に紛れて死んでいくのではないか!救済し、可視化しないといけない!1か所に集め実態を明らかにしなければならない!と派遣村を作ったキッカケを強く話された。

また12月31日から1月5日までの派遣村でカンパが6000万円、ボランティア登録者が1692人いたことを話し、日本も捨てたものでない!と話されました。

厚労省の講堂を開放するまでの苦労、準備期間の短さ、炊き出しやテントのレンタルまでの困難さなども語られた。

505 人が派遣村の村民登録をしたそうだが、実際は何万人にも及ぶ派遣切りの労働者の氷山の一角と言わざるを得ない。

09年 3月には12月を上回る派遣切りや中小をはじめとする会社倒産が起こることが予想される。

数十万人とも予想される失業者に私たちは何ができるのか。

『派遣』という業種があるから雇用調整がされるのである。『派遣がなくなると仕事がなくなる』と規制緩和論者がいうが、実際は企業が労働力の調達に困るだけである。つまり、企業は労働条件をあげ、人材を確保しなければならなくなる。雇用の形態が変わるだけである。

働き方の多様化ということで派遣労働法が導入されたが、実際は企業に有利な派遣が大半を占める形になり、一層選択肢が狭まっている。

労働組合があれば、当たり前のことも、会社と労働者の個々の関係のなかでは、同意書を取られて泣き寝入りをせざるを得ない。

これも現実。

私たち労働者は労働法制の改悪により、権利などを削り、失うことが続いている。

2002年にホワイトカラーエグゼンプションが問題となったが、政治の力もあり跳ね返した。これでも『横ばい』である。

派遣労働法の改正は『上向き』への軌道修正のキッカケになるのではないか。

私たち労働組合は、正規・非正規の対立ではなく、低位平準化ではなく、非正規労働者の処遇改善・引き上げに向けて春闘を闘わなければならない。

ともに働く労働者として。

今日は良い話が聞けたニコニコ元気になれたよチョキ