悲しい事故

筋弛緩剤サクシンが誤って喘息患者に投与され、70歳代の男性患者さんが亡くなられた。

健康保険鳴門病院のことである。地元の総合病院で健診にも使うし、いろんなことで関わりがあり、すごく悲しい事故が起こったとしか言えない。

どうやら副腎皮質ホルモン剤で解熱剤の『サクシゾン』と劇薬の筋弛緩剤『サクシン』を取り違えたようである。

喘息患者で普通の解熱剤が使えなかったとか、当直医が４月に移ってきたばかりで、ここ５年くらい病院でサクシゾンを使っていなかったとか、サクシというキーワードで検索したらサクシンしかでなかったとかいろいろあるようであるが、医療事故は医療事故である。

『正しい薬だと思い込んでいた』そういった当直医さんもかなりの激務をこなされていたようである。ほとんど休みなく働いていた過重労働であったようである。

被害を受けた患者さん、その家族や友人さんへの気持ちももちろんあるが、増田先生をはじめ、地域医療を支えるお医者さんたちが過失はあるにせよ、過剰に処分されないようにしてもらいたい。