今日はこの梅雨初めてのフライト
キャンセル。雲には勝てません。
それでも、せっかくショウアップ
したのだからと、学科の講義を…
とはいっても、授業形式ではなく、
ざっくばらんな雑談形式の中で
質疑応答を積み重ね、時折図や
式をメモ紙に書くといったユルい
教習。実は私はこの型を得意技に
している。チャプターごとに分類
されて覚えてきた項目を頭の中で
有機的につなげていくには、これが
一番私の性に合った方法。
パイロット資格の一番最初になる
自家用操縦士。多くの人はこれを
ナメてかかりがちだが、実は学科は
パイロット稼業の中で一番大変だと
私は思っている。
なにしろ、「何で飛行機は宙に浮く
のか?」か始めなければならない。
事業用の資格も、計器飛行も多発も、
ジェットも定期運送用も、全てこの
「自家用の学科」の上に積み増しして
行くもの。学ぶ量は実は自家用が一番
多かったりする。
そして、全ての知識の基礎になる
のが自家用の学科。ここをいい加減に
流してしまうと、あとで苦労する。基礎が
しっかりできていないと、上に積みあげ
ようとしてもすぐに崩れたり、上手く
積めなかったりする。
反対に、理解度の高い訓練生には
プラスαを教えておくと、後で非常に
楽になったりする。
実技のほうはモチベーションが高いが
座学にはあまり積極的ではない訓練生が
多いのもまぁ、仕方がないことだが、
どうやって馬に水を飲ませるかではないが、
学科で学ぶことに興味を持たせ、理解を
深めさせることができるのか?ここが教官の
腕の見せ所だと思っている。