異国に眠る日本の翼 タイ空軍博物館に展示されているこの機体 立川飛行機が作った「キ36」と呼ばれる 偵察機である。どのような経緯でタイ王室 空軍のエンブレムを身に纏ったのかは わからないが、ここに展示されている機体が 現存する世界で唯一の機体だとか。 製造元の日本にすら残っていない機体が こうして手厚く保存、展示されていることが、 なんだか嬉しい。 もう二度と舞うことのない空、踏むことのない 祖国の滑走路。だが、タイという国で、やや 暑いが、風通しは抜群に良いこの部屋で、 日本生まれの飛行機が静かに余生を送っている。