着陸のコツ… | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

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ヒコーキオヤジのひとりごと
 空の話、ときどきタイのネタ…

 ある訓練生から「着陸が上手くいかない」と
相談があった。その気持ち、よ~~~~~く
わかる。私も随分苦労したクチだからだ。
 
 じゃぁ、1回飛んでみるべ… と一緒に上がる。
他の教官の生徒さんなので本当はあまり
やらないことなのだが、本人は大分煮詰まって
いたようなので特別に…
 
 場周経路を何回か回らせてみて気づいた
ことは、最終進入の経路が安定していないこと。
毎回進入角と高度が違うから、接地の際の
引き起こしのタイミングがつかめていない。
 
 教えたことは大きく2つだけ。

 「決められた場所を決められた速度と
高度で通過する」… という、基本を徹底させ、
速度に応じた降下率も守らせる。そして
トリムを取って、手放しでも機体が勝手に
降下してくれるように安定させること。

 これで毎回滑走路の見え方が同じになり、
操縦輪に加える力は接地の時の引き起こし
操作だけになる。この要領で何回かやらせて
みると格段に向上した。まぁ、実際には細々と
いくつか指導したが、これは業務秘密(笑) 
あとは本人の反復練習だけ。
 
 どこの飛行場へ行っても基本は一緒。進入角
3度、フラップ30度、ファイナル速度65ノットで
降りていけば大体何とかなる。あとは風に
対する修正だけ。
 
 書けば簡単みたいだが、それが出来ないから
皆悩むわけで…(笑)
だから飛行機の操縦は楽しいわけで…

 一期一会… 同じ着陸は2度とない。
 
新島空港 R/W 11
 
 これは新島空港のファイナル。