なんとなくしっくりこなかったのだが、巡航中に
ボーっとしていたらふと気がついた。
エンジンが違うのだ。
タイ航空はどちらかというとヨーロッパとの
結びつきが強く、自社機にロールスロイス社の
エンジンを用いている。この会社のエンジンは
全体がカバーに覆われているいわばビア樽の
ような外観が特徴である。

それに対して641便のエンジンは外側の
カバーがエンジン半ばぐらいまでしかない
型で、明らかにロールスロイス社のものとは
違う。おそらく米プラット&ホイットニー社の
PW2000というエンジンだと思われた。
何でB747だけP&W社のエンジン? と
新たな疑問が沸き起こったのだが、これは
意外と簡単に解決された。ヒントはトイレに
あったのだ。
最近の旅客機は客席はもちろん、トイレの
中でも喫煙は厳禁。トイレに隠れて一服
かまそうとする不届き者を察知すべく、
トイレの天井には高性能の煙感知器が
設置されている。
これをいじったり壊したりしたら罰金…
なのだが、その表示が、タイの航空会社
なのに「2,000ドル」… !? しかもUSドル表示だ。
・・・なるほど! この機体、きっとデルタか
ユナイテッドから入手した中古機だ!
だからエンジンもアメリカ製ね! 納得。