
多くの人が誤解をしているが、彼の
乗ってきた機体、「Air Force One」は
あくまで「大統領搭乗機」のコール
サイン(便名のようなもの)であって、
機体の名称ではない。
機体には「VC-25」というれっきとした
制式名称があり、大統領が搭乗しない
場合には空軍登録番号の28000か
29000を用いて「S28000(29000)」として
飛行している。(VC-25は2機あり、
28000と29000の番号が振られている)
「S」は「Special Air Mission」の略で、
管制無線では「サム トゥエニィエイッ
タウザンド」のように呼称している。
米軍は運用上、VIPコードという
ものを持っており、上位から1、2、…と
7までのコードを振っている。それに
それぞれの軍の名称をつけ、たとえば
海軍大将だったら「Navy Code 3」とか、
陸軍少将だったら「Army Code 5」などと
呼称する。国家元首たる大統領は当然
「1」で、米軍の最高指揮官も兼ねる
合衆国大統領が空軍所有の機体に
乗るから「Air Force One」になるわけだ。
ちなみに、ニュース映像などによく
出てくる緑色のヘリ、これは海兵隊が
運用をしているので、これに大統領が
乗ると、コールサインは「Marine One」と
なる。ブッシュ前大統領がイラクの自由
作戦勝利を宣言するために海軍機で
空母リンカーンに着艦した際には
「Navy One」のコールサインを使用した。
今回の来日には、バックアップ機として、
B757の軍用型であるC-32が帯同して
きているので、もし本務機のVC-25が
壊れた場合にはこのC-32が「Air Force
One」となる。
警備が厳重で、到着の1時間ぐらい
前から羽田周囲の管制区域の飛行が
制限されてしまう措置までとられたので、
今日の夕方の都心へのフライトは、
全速で東京TCAを飛び抜けてもらう
ハメになってしまった(笑)
あと2日、金曜日までは地上も空も
厳戒態勢である。