査察フライト | PTD ~ Pilot To Dispatch ~

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ヒコーキオヤジのひとりごと
 空の話、ときどきタイのネタ…

 今日は飛行教官の技量審査フライト。
航空法の定めにある2年に1度の機長の
技量審査に加え、社内規定で飛行教官は
年に1度の技量審査を受けて合格し続け
なければウチでは教えることができない。 
 
 今日は朝から綿密に準備。審査科目の
手順の復習、チャートを開いて訓練空域の
復習、航空法ならびに社内規定などの
見直しと変更点の再確認などをやってから
事務所に出頭。高曇りだが雨はないという
まずまずの天候。気象、ノータムや重心
位置の計算を済ませてからフライトプランを
ファイルし、先に機体へ行って飛行前点検… 
普段はすべて訓練生にやらせている手順だが、
たまにやるとこれもいいリフレッシュ(笑)
 
 離陸後は訓練空域へ一直線。空域の安全を
確認したら、すぐに低速飛行、失速からの回復、
急旋回、緊急操作、対地目標への機動… と
立て続けに科目をこなし、そのまま飛行場jへと
戻り、場周経路、短距離・不整地離着陸、ノー
フラップ、スリップ、着陸復航などの技量審査を
受ける。なんとか全てクリア。最後のほうは風が
変わって追い風離着陸となり、若干滑空距離が
伸びてしまったが、まぁ、これはお目こぼしの
範囲内だった。   ホッ…

 主席操縦教官から無事に合格のサインを
いただき、これでもう1年、教官をできることに…
で、ついでにこのフライトを2年ごとの機長技量
審査にも充当してもらうことで、こちらの書類と
ログブックにもサイン。
 
 次は10月の計器飛行の技量審査。それが
終わると11月にはまた航空身体検査。そして
来年5月の飛行教官の技能証明更新に備えて
通信講座を受講し始めなければならない。
その間に社内規定で定められた学科の試験を
2つほど受けなければならん…
 
 パイロット稼業、コックピットを降りるまでは
チェック、チェックの連続… 初等教官でも
これだから、ラインの機長の方々の苦労が
しのばれます。
 
 それもこれも、すべては安全のため…