「邪魔」 奥田英朗著 | 影丸のブログ

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ひさかたの
ひかりのどけき春の日に
しづ心なく花の散るらむ
 by 紀友則

始まりは、小さな放火事件にすぎなかった。似たような人々が肩を寄せ合って暮らす都下の町。

手に入れたささやかな幸福を守るためなら、どんなことだってやる―現実逃避の執念が暴走するクライム・ノベルの傑作、ここに誕生。

「BOOK」データベースより


不良少年3人組の一人である渡辺、

妻を亡くしてから不眠を患う刑事の九野、
小学生の娘と息子をもつ平凡な主婦の恭子の3人の視点で描かれています。


会社内で起きた放火事件をきっかけに、

それぞれの人生が絡み合って大きく動き出す・・


特にメインとなる主婦恭子の視点が実に興味深い。

郊外に家を持ち、4人家族で平凡ながら幸せの家庭を築いているが、

少しずつそれが破綻していく。温厚な性格が少しずつ変貌していく。

人がもつ本性が露わになっていく様は怖いですね(´□`。)

桐野夏生さんの作品をちょっと彷彿しました。


自分の幸せを守るための邪魔は・・・

3人が辿る運命は、そしてその人生の行先は?って感じでしょうか。


前半は結構登場人物がわりと多くて多少読みづらい部分もありますが、

中心人物は絞られているので、

これはあまり苦にならずスムーズに読み続けることができました。


主婦恭子に暗雲が立ち込み始めると、

そこからの展開とそれに関わる心理描写は特に面白くて、

見事に引き込まれてしまった。


でも最後の行動は納得いかない気持があります。

同情できないというか、共感できないというか、

なにかムリヤリ感を覚えてしまった。

加えて物語の終わり方も物足りない中途半端さを感じます。

(私の勝手な思いですがあせる


面白かったんですが(・ω・)b ちょっと残念でした(^^ゞ