朝日新聞 【社説】2006年01月01日(日曜日)付


武士道をどう生かす 2006謹賀新年

 そんな折、この国の近所づきあいがすっかりこじれたのは偶然ではないかもしれない。日中も日韓も首脳間の信頼がこれほど壊れてしまうとは……。
 大きな火種は小泉首相の靖国神社への参拝だ。悪いのはそっちだ、いや、そっちの方がおかしい。子供のようなけんかは歴史の歯車を逆転させ、せっかく緒についた「東アジア共同体」の機運にも水を差してしまった。
 昨春、北京や上海で暴力騒ぎになった反日デモのように、中国や韓国には荒々しいナショナリズムが横たわる。中国の強権的な支配や軍事力膨張の不気味さなども厄介で、こちらがきちんともの申すべき点は少なくない。

○ 他者への哀れみは
  だが、それだけに身をただすべきこの日本は、どうだろう。 「牙を剥(む)く中華帝国」 「反日国際ネットワークを粉砕せよ」 まるで戦争前夜のような見出しが一部の大手雑誌に毎号のように躍る。呼応するかのように有力政治家も寄稿する。
 空前の韓流ブームは救いだが、一方で『嫌韓』の言葉を冠した漫画が何十万部も売れている。インターネットにはさらに激しい言葉があふれる。冷静さを欠いた言論は、まるで国内のいらだちを外に吐き出しているかのようだ。
 「外国の干渉を許すな」と、首相の参拝を支持する人々の声もとかく勇ましい。郵政問題を武将の流儀で押し切ったように、ここでも強気で押してこそ国家のリーダーだ、といわんばかりに。
(略)

 靖国神社はその軍部指導者までたたえて祀(まつ)っている。そこに、中国などの神経を逆なでして首相が参拝し続けるのは、武士道の振る舞いではあるまい。参拝をはやしたてる人々もまたしかりだ。


○品格を競いたい
  いま「60年たっても反省できない日本」が欧米でも語られがちだ。誤解や誇張も大いにあるが、我々が深刻に考えるべきはモラルだけでなく、そんなイメージを作らせてしまう戦略性の乏しさだ。なぜ、わざわざ中韓を刺激して「反日同盟」に追いやるのか。成熟国の日本にアジアのリーダー役を期待すればこそ、嘆く人が外国にも少なくない。

 中国の急成長によって、ひょっとすると次は日本が負け組になるのかも知れない。そんな心理の逆転が日本人に余裕を失わせているのだろうか。だが、それでは日本の姿を小さくするだけだ。
(略)

---------------引用ここまで------------------


 無駄に長い社説ですが要点をまとめるとこんな感じです。
(1)中国にも悪い点はある。
(2)しかし中国に対する日本の反応は過激だ。
(3)靖国神社に参拝するのは”武士道”反する。
(4)アジアの盟主となる為には品格を競うべきだ。

 で、朝日新聞の結論は「靖国参拝を止めろ」ということだと思います(笑



■戦争前夜という状況分析
 まず、問題となるのは「中国にも悪い点がある」という事実と、日本の反応が過剰であるという仮定です。
 日本国では中国のように過激なデモが起こるわけでもなく、ガス田問題にしても、中国の軍事力に対しても単に「脅威であるという指摘」「情報公開を求める」「話し合いで解決しよう」というもので、極めて冷静なものです。これらの反応が「戦争前夜」に見えるようなら、朝日新聞は冷静な判断力・分析力に欠けているという以外にないでしょう。

 話し合いをしようとする日本の外交を、軍国主義とか戦争前夜と評価するようなアホな言論人は、そのうち職を失うことになると思います。というか、未だに職があるのが不思議なくらいですね。



■朝日が語る「武士道」
 お前が「武士道を語るな!」という突っ込みは置いといて、仮に武士道なるものがあったとしても、それは国際法でも国内法でもありません。人によっていくらでも解釈の幅がある概念を「批判の根拠」するのは問題外です。 

 仮に「品格」をくらべるとすれば、日本のラブゲームだと思います。中国や韓国に国際的に評価されるような「品格」はないでしょう。そもそも中国は独裁国家であるだけではなく、言論統制を行っている三流国です。日本とは比較になりません。
 韓国に「品格」があるとすれば、どういう部分なのか聞きたいくらいです(笑

 政治ブログ界では(1)報道を基にして(2)韓国の品格のなさ、だけで人気ブログが作れるわけですから、朝日新聞はもうちょっと現実を見る努力をしたほうがいいと思います。



■韓流と「嫌韓流」
 韓流というのは、マスコミが大金を投じて作り上げようとしたブームです。NHKの総力をあげた宣伝、民法各社が連日韓流を宣伝したものの、これは失敗しました。韓流というのは流行に疎い「一部のマニア(中年女性)」をつかまえたのみで、流行に敏感な若者の心を捕らえることはできませんでした。
 
 一方の「嫌韓流」は、大手新聞には広告を断られ、テレビでも紹介されない。売り上げランキングに入っても何かとインネンをつけられマスメディアから見放された単行本でした。しかしながら、マスメディアに載らないということで、それまで不明瞭だったインターネットの力というものが客観的に判明したという意味ではよかったのかも知れません。

 無名の著者による一冊1000円の単行本が、ネットの力だけで30万部くらい売れることが客観的に証明されたわけです。これは、真実を報道しない「マスコミに対する不満が爆発」したということであって、朝日新聞が邪推するような「国内問題に対する不満」が爆発したわけではありません。これは、日本国内で「嫌韓流に反論」するような書籍が出てこないことからも明らかでしょう。


 批判されるべきなのは、伝えるべき情報を隠蔽していたマスコミのほうなんです。



■朝日新聞の敗北
 朝日新聞や毎日新聞、TBSなんかもそうですが彼らは「靖国参拝」に反対してきました。マスメディアを通じて洗脳を試みたわけですが、国論は賛成と反対で二分されています。情報伝達量を考えると、朝日新聞などによる反靖国(反日)工作は失敗したと言ってよいと思います。

 情報の共有化が早いインターネットの世界、とくに政治ブログ界を見れば「靖国参拝に賛成するブログが圧倒的な支持」を受けています。要するに、朝日新聞などが打ち出した「反靖国の理論」はインターネットの世界では通用しないということなんですね。その一方で、整合性のある理論や考え方というものは、話題になれば短時間で拡散するという傾向があります。

 インターネットの普及によって、(昔と違い)「脆弱な理論」をいくら宣伝しても、国論とはなりえないと言う時代になりつつあるわけです。インターネットによる情報の共有化は確実に国民のレベルを底上げしており、それこそ中学生や高校生でも「マスコミ」の理論のおかしな点を指摘することが可能な時代となりつつある。  

 

 少なくとも、インターネットで情報収集している方々は、中国の問題点を把握しています。エネルギー不足、電力不足、水不足、環境問題、政治体制に関する民衆の不満。これらが意味することは「中国は分裂する」「中国に未来はない」というものであって、中国が「勝ち組」で日本が「負け組み」になると思っている方はあまりいませんよ。


 朝日新聞が沈没し、本当の朝日が見れる。日本の夜明けはすぐそこまで来ていると思います。



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