舞台:ある晴れた朝。賃貸アパートの一室。
登場人物:夫、妻、猫、近所の住人

窓から朝の日が差し込む。
妻がキッチンで何かを刻んでいる。

夫が寝癖をつけた頭で、よろよろと部屋に入ってくる。
眩しさで顔をしかめつつ、声をかける。



夫「ああ、おはよう・・・。キャベツ切ってくれてるんだ」


妻「えへへ」


夫「鍋に入ってたチリ・ビーンズ、全部食べて良いから」


妻「えへへ」





<ワンポイント>

チリ・ビーンズ:
刑事コロンボなどでおなじみのメキシコ料理。
ソーセージと大豆をトマトと唐辛子で煮込んだ赤い料理。











(窓辺に目を向ける夫。何かに気付いて、近づいて見る)


































夫「こ、これは・・・」




妻「えへへ」





夫「(チリに入ってた)トウガラシ・・・」




妻「えへへ」





夫「(今切った)キャベツ・・・」




妻「えへへ」




夫「(花瓶にさしてあった)(ガーベラ)!」







妻「えへへ」







夫「・・・」








妻「キレイ♪」










夫「ひょっとして・・・」




妻「?」




夫「こうすると、花が長持ちするとか?」






妻「それはナイでしょ☆」












夫「何かのお供えなのか・・・・・・」












窓辺の光が陽炎にゆっくり揺れる。

どこかのアパートで住人が猫を呼ぶ声が聞こえる。









-完-




※ この記事は事実に基づいた、事実に非常に近いフィクションです。