レイニィ・デイ | LACC(Life&Art Consierge) Blog

レイニィ・デイ


               
                    Life&Art Conciergeのブログ-レイニィ・デイ

                    1986年『レイニィ・デイ』(シルクスクリーン)


作品解説の第1回目に紹介した『ペリエ』 でヒロヤマガタはアメリカでの評価を決定的なものにし、このペリエが制作された1981年(原画制作)の“ヤマガタブルー”に接して1983年、色使いはおよそ対照的なこの水彩画の名作が描かれる。


「これ、ぼくの記憶に残る水彩作品のひとつ。それまでカラフルなものばかり描いていた自分自身にチャレンジするつもりで創ったのね。自分で言うとおかしいけど、貴重というか、大事な作品です。」


この作品が発表されたとき、アメリカの美術館傾斜やファンも「ええ?これがYAMAGATA?]と唖然としたという。美術市場関係者の中には「ブルーの時代」に接して、突然出現した別の画風の展開に危惧する向きもあったようだが、それは杞憂に終わった。賛否両論はあったものの、この原画がシルクスクリーンとして制作され(1986年)売りに出されるとき、アメリカの一般ファンの評判も上々で、特に日本のマーケットでは爆発的な売れ行きだった。ヤマガタの意図した「メロウ(mellow、柔らかで美しい)」な 叙情的な世界ももうひとつのヒロヤマガタの世界として世界に認められることになる。


カリフォルニアの空のようにスカッととしたブルーを基調にした、アクリル、オイルのカラフルなヤマガタの世界に自ら挑戦した、このメロウな中間色の水彩の成功以降、ヒロヤマガタは水彩にも独自の世界を切り開いていく。

 

 日本の画壇では、「本画」以外の余技的な扱いを受ける水彩画にも本格的に取り組み、一人この種の中間色基調の絵ばかりではなく、カラフルなヤマガタの世界も水彩で表現できることを追求していっている。


大変人気のある作品で、中々展示会等でも展示されることがない。販社も在庫として持っていないようで、顧客から借りて展示していたようです。


ただ、シルクスクリーンとしてはヒロヤマガタも当時は技術的に限界であったためか発表したが、実際は満足いっている作品ではなく(シルクスクリーンの技術的に)


「この作品を見てると酔っちゃうんだよね。版が少しづつずれていて道がまっすぐじゃないんだよね。」と語っていた。(実話)