家族で看病をするのが長期化すると、お互いにストレスとなってしまうことがあります。
特に正解の出てこないヤマイとの戦いなので、心理的にもしんどくなってしまうのです。
それ故に、「家族は『第二の患者』である」という意見もあるほどなのです。→参照:
家族は「第二の患者」(がんを学ぶより)主にこの3つが心理的なストレスだといいます(前述のサイトの引用より)
「がん」と告げられたときの衝撃
自分の大切な家族が「がん」だと知ったとき、心には強い葛藤があらわれます。そして時間が経過し、最初のショックがおさまると、次にやってくるのは現実的な問題です。勤め先にはどのように伝えるか、治療費はどこから捻出すれば良いのか、どうやってサポート体制を作っていくのか……それらに対処しているうちに、自分の内に起こっている精神的負担は後回しとなり、気付けば大きなストレスとなって家族の心を苦しめることになるのです。
生活スタイルの変化によるストレス
がんの治療が進んでいくと、家族の生活スタイルは多少なりとも変化します。これまで患者さんが担ってきた役割を、家族で手分けして引き受けなければならないという負担は、じつは家族にとって大きな問題となることが多いのです。この役割分担がうまくいかないと、家庭内に不満や怒りがたまり、常に緊張状態が続くことになってしまいます。
不確定な将来に対する不安や恐怖、無力感
検査の結果が良かったり、治療の効果を得られたときは、これらの感情から解放されて、一時的に幸せな気持ちで満たされますが、またしばらくすると再燃する感情であるため、慢性的なストレスとなって家族の心に影響を及ぼします。
また、家族であるからこそ、「自分は何もしてあげられない」と強い無力感を抱くものです。治療については医師にゆだねるしか方法がなく、患者さんに替わって痛みを引き受けることもできない家族は、ことあるごとに無力感と自責の念にさいなまれます。結果が悪いと、誰かのせいにして当たったりしてしまいます。
これはだれにでも起きるというてもおかしくないと思います。
それ故に、一旦休むことが必要ではないでしょうか。
これまでは患者である家族に対して優先的に力を注いでいたかと思います。
しかし、それにも限界があります。
だからこそ自分自身について最優先に向き合うことが大事なのです。
魔法の質問の提唱者であるマツダミヒロさんの言葉を借りると、シャンパンタワーの法則というものがそれだと思います。
よく見かけるシャンパンタワーの一番上からシャンパンを注ぐと下まで行き渡ります。しかし、別の場所(2段目、一番下など)から注ぐと他のところが空っぽの状態になります。
そこで、このシャンパンタワーの一番上を自分だと設定し、次の段を家族、その次の段は友人や仕事仲間、次の段をお客様などに見立てていくと…一番上に当たる自分のところをいっぱいに満たしてあげないとよそに行き渡らなくなり、循環しなくなるのです。
だから、自分のところを最優先に満たすことが家族にも行き渡り、そして気持よく接することができると思います。
特に家族の誰かがヤマイ持ちだと、どうしても自分のことを後回しになってしまいます。それで自分のことを好きなことで満たしていくことが求められます。
「満たすものが出てこない」というのなら、「これを見たら心が落ち着くんだよね」というのをいくつか作っておくといいと思います。
家族の誰かがにこにこしていると、その人から愛が生まれます。
優しさも生まれます。
だからこそ、自分自身を満たすことが大事だと思います。

