今回、この記事を書いたのは私の経験談から「気をつけてほしい」と思ったからです。特に発達障害や働いていてもお金が思うように得られない、と思い込んでる人には読んでもらえたらと思っています。

 

そもそも発達障害を持ってる人は、言葉が悪いけど正しく判断できない部分もあって詐欺被害のターゲットに狙われます。実際、発達障害を持ってる人が冤罪に巻き込まれたり、特殊犯罪をやらされたりという話を聞きます。
何故、彼らはそのような犯罪に巻き込まれるかというと次のとおりです。

  • 他人の言葉を真に受けてしまう
  • 衝動的に詐欺のキャンペーンなどに申し込む
  • 詐欺に遭った自覚がない

いずれも発達障害の特性から生じることだと言われています。衝動的すぎて、自分が詐欺にあったという自覚がないのです。それ故に気がついたら、高額なお金を払っていたということになります。

もし定型発達だったらどうなっていたかというと、理性が働いて「これはおかしい」と気づくのが早かったかもしれません。でも、目の前の欲にくらんでしまうと、そのタイミングを逃してしまいます。
誰だってお金はほしいのです。それが低所得者限定の給付金だろうと、「日本人全員に配れ」といいたくなるのもわかります。

思えばこの数年で給料は上がらず、物価だけは異様に高い。政治家は何をしているのだろう…と思うでしょうけど、それはおいといて。

改めて、副業詐欺にあった話を書かせてもらいます。長いので2回に分けました。

 

 

 

 

 きっかけはSNSだった

 

週5日のパートで働いていますが給料は最低賃金に毛が生えた程度で、とてもじゃないけど高くないです。生活保護に頼るというのも考えましたが、生活保護の基準より上回っている可能性が高いため、受給を諦めました。それ故に給料だけで生きているのです。
しかし、それだけじゃ何もできないので収入を増やそうと考えました。マクドナルドやイオンのアルバイトも考えましたが、マクドナルドはメンタル不全者には優しくないという話も聞きましたし、イオンはダブルワークを禁止していました。それ故に困ってしまい、スマホで検索していました。

そこで見つけたのが『副業ワーク』というものでした。
よくある「簡単に稼げる」「サラッと10万」という言葉が踊っていました。生活が苦しくなっていた状況もあって、私はここに登録しました。手続きもスマホ1本だったので、非常に簡単でした。

 

 

 

 

 

 登録するなら金をくれ


仕事の内容はまだわかっていませんでしたが、サイトのメールフォームでやり取りするのが主な内容でした。カウンセラーの資格を取ったばかりだということで、話を聴くのは好きでした。話を聞いて、相手の言葉を否定しない。それをやってあげるだけでも十分でした。
しかし何回かやっていたら、『お試し会員から正会員になりませんか』『正会員ならきちんとお仕事ができます』というメールをもらうようになりました。
仕事はしたかったです。日常の作業もいいけど、もっと刺激が欲しくてたまりません。いくらか払っておけば、会員登録になると言われました。いわゆる保証料です。
保証料を払うためには、アップルギフトカードが必要でした。

アップルギフトカードでの犯罪はよく聞いていました。しかし、ポイントを払う時点でそれは関係ないと思っていました。

 

 

私はこのアップルギフトカードをコンビニで買いました。
しかし、金額が5,000~25,000円なのにコンビニの人は「それって高額すぎません?」と誰ひとり気づくことはありませんでした。
ただ、買わなきゃいけないとか、お金を出金するために払わなきゃいけないと必死だったのです。
雑誌や肉まん1コ買うような気軽さで、アップルギフトカードが買えてしまうのです。レジスターのディスプレイに「ギフトカードによる詐欺事件が増えてますので注意してください」とあっても、気づかないのです。私も実際そうでした。

 

 

 

 

 エラー発生


とにかく仕事をしようと必死でした。
アップルギフトカードを手にして、入力したら仕事ができる……そう思っていたら、エラーが発生しました。開くはずのものが開かなかったのです。
そして、そこにあったのは…

 

更に1万円払って、ランクアップすれば開くことが出来ます。

 

そういうメッセージが残っていました。
おかしいと思って、サポートセンターに問い合わせました。そしたら、「お客様のミスでそうなってしまったのです。だからあなたが払えばいいのです」ということでした。
仕方がないので、仕事をしたいがために我慢して更にお金をアマゾンギフトカードにかえたのです。

 

 

 

 

 

 何度か続くエラー


何度かアップルギフトカードで支払って、ランクアップしようと思っていました。そうすれば仕事ができると信じていたからです。依頼も受けていて、気がついたら6桁以上が当たり前となっていました。
これぐらいの金額になると、パートで働く金額以上だったので現実的にどうなのかすごくワクワクしていました。銀行口座に振り込まれていたら違ったかもしれませんが、現実は甘くありませんでした。

ランクアップしていても、エラーは続きました。そのたびに「お客様のペナルティーです。あなたが代わりに払えば解決できます」というのを婉曲的にいってきたので、いくらか払ってきました。しかし、銀行口座の中には払えるものがありませんでした。
「もう無理です」「限界です」
そういって、サポートセンターに相談しても、「ポイ活があるからそちらに切り替えませんか?」などいってきました。
しかし、この時点でポイ活をする気持ちにはなれませんでした。

 

 

 

 

 不信感を抱いた


何度入金してもエラーが出る。
お客様のミスでペナルティーだから払えという。
10万円払えば、トラブルが解決できる。

……そんな言葉をメール越しで聞くたびに腹が立ってきました。そして、インターネットで検索しましたが、こういうパターンは見かけませんでした。
サポートセンターからのメールは「あなたの例は特殊だったのです」という言葉だけ。これはおかしいと思い、アップルギフトカードの動きを知りたくて、アップルのサポートセンターに問い合わせました。

アップルのサポートセンターはチャット形式でやり取りができました。カード詐欺について話を聞いていたのか、早速無効化にしてもらいました。
無効化になったカードは、先方の運営部には知られていませんでした。おそらく、たくさんの人がアップルギフトカードで支払って、それが現金化されていなかったのでしょう。

私はこのやり方をしながら、運営部に対して不信感をつのらせていました。
同時に、川崎市の消費者生活センターにも今回の件について、メールをしました。

 

 

 

 

 強制退会


信用できません。
何度か手続きをしようとしましたが、思うようにいきませんでした。サポートセンターとも話をし、とりあえずは会社がどこなのか、そして今まで何故こういう形になってしまったのか、メールでやり取りすることになりました。
メールで返ってきたのは、海外の会社が運営していることだった。そして、担当さんの言葉にムッとした。

「誰のせいでもありません。タイミングが悪かったのです」


この言葉ですべてをぶち曲げました。
信用できない。
何度もやって、お金を巻き上げられてる。
どんなに保証料だと言ってもそれはおかしい。
詐欺ではないか。
先方は「外部に漏らしましたか?」と聞いてきました。私は「相談はしました。おかしいと思ったからです」と。
そうしたら、「外部に漏らすのは守秘義務違反なので退会させてもらいます」といって、データを抹消されて連絡が切られました。

この時点で、すべて終了となってました――