
――それは運命的なことだったのかもしれない
去年の秋から、推し活を始めました。
久しぶりの観戦で、心をぐっと掴まれた錯覚を覚えたので。
私よりもうんと年下で、ファンサービスも素敵で。
彼が結婚していなかったら、違ったかもしれない。
でも、出会った時には彼は結婚していて、家庭もあって。
私もそれなりに距離感は持っていた。
ファンクラブに入って、更に距離が近くなって。
イベントで話をしたり、写真を撮ったり。
そんなことしたら、距離感がバグってしまったよ。
だから、心のなかでロックしておく。
本気で好きにならないって。
君の幸せしか祈らないって思ってるから――

