1.24 | 泡沫

泡沫

全ては一瞬の出来事。

大学のテスト期間のおかげで、毎日不規則な生活を送っている。
言うほど勉強などしていないけれど。
テスト期間でなくともこんな時間まで起きていることはザラだけれど。

恋人に対しての罪悪感が、日々増していく。
いつもと変わらず無垢な対応をしてくれるのだから余計に、だ。

私の中で答えはきっともう出ている。
それはとっくにわかっている。
だって高校生の時から、いや、あの人のことを知った中学生の時からきっとずっと好きだったから。
もうどうしようもない。

でも、人間というのはわがままで強情な生き物で。
確実に自分を愛してくれる存在を、簡単には手放せない。
愛してほしい。愛されたい。

私のことを確実に愛してくれるのは今の恋人だ。
あの人が私のことを愛してくれる確証なんてない。
むしろ愛してくれる可能性は低い。
だから私は恋人から離れられない。
離したくない。
なんてわがままで強情で醜いんだろう。
本当にごめんなさい。

いつかこんなわがままをも超えた時、私は本当にあの人のところにいくんだろう。
超えてほしいような、ほしくないような。

恋人を何だと思っているんだ。本当に最低だ。
口では好きだと言ってしまう自分に嫌気がさす。
でも不思議なことに、好きな気持ちに偽りは…いや、あるんだろうな。
偽っている。偽りまくりだ。
離れたくない気持ちは本当なのだから、恋人が一番好きだという気持ちも本当になれば良いのに。
こんなこと願っている内は、きっと無理だ。
でもいつかまた、恋人のことを一番好きになれたら良いなと思う。
離れたくないから。

一緒にいて安定できるのは恋人。
本当の意味で幸せになれるのはあの人。

どちらを選択すれば良いか、心ではわかっているけれど行動に移せていないのが今の私。

あの人と、近々電話をすることが決まった。
昨日?一昨日?の牽制が効いたのかな。
いつかは定かではないけれど、本当にちゃんと電話をしたい。
口約束ではなく、実行したい。
そして聞きたい。
あの時の意図を。
あの人の気持ちを。
これからのことを。

前に進むために。ここから動くために。
この曖昧な関係に名前をつけたい。
つけないという選択をするのなら、それはそれで良い。
だからとりあえず、今のままでいるのか動き出すのかを決めたい。
あの人と。
私は動き出したい。この関係に名前をつけたい。
私たちは一体何なのかを知りたい。

恋人は薄々気づいているのかもしれない。
だからこそ早く、どうするかを決めたい。
恋人とちゃんと向き合うためにも、まずはあの人と向き合わなければいけない。

逃げちゃ、だめだ。