先月、この本を読んでいました。
手話で会話ができるココというゴリラの話。
死という概念も理解できるとのこと。
すごく興味深いのですが、途中で断念。
人と動物の違いとして、
抽象的な言語でコミュニケーションができる、
ということを挙げる人がいると思います。
しかし言語に関する本は、とにかく難しい。
『ココ、お話ししよう』もそうですが、
言語に関する具体的事例になると、
ものすごく複雑。
以前挑戦した、言語学の権威チョムスキーの本は、
気合いを入れて読んでも、全然理解できませんでした。
手話も言語に入るわけですが、
ココというゴリラがどのようにして人と会話をしているのか、
具体的には、さっぱり想像できませんでした。
そんな中、実にタイムリーな情報が新聞に掲載されていました。
『ココ、言葉を話すゴリラ』(1978年/フランス/85分)という映画
8月の土、日曜、祝休日に上映されるとのこと。
行ってきました。
上映会場 銀座メゾンエルメス。
ブランドに全く興味がないので、
まさかエルメスのビルに入るとは。
このブランド名を聞いたのは、『電車男』以来。
ていうか、『電車男』を知らなかったら、
自分も「へるめす」とか「はーめす」って読んだだろうな。
と、おしゃれなところへ来て、はしゃいでおりました。
で、肝心の映画。
動画で見ても、どれだけココというゴリラが
言葉を理解しているのか、わかりませんでした。
猿回しのサルやサーカスの動物と同じような反応のような気もするし、
手話や体を動かして、人と会話していると言われればそんな気もしました。
上映時間85分では、足りないのかもしれません。
しかしココが鏡を見ながら、
自分の顔に化粧をするシーンは長回しで説得力がありました。
鏡に写った顔は、ココ本人と間違いなく認識していました。
映画内のナレーションにありましたが、
鏡に写った姿が自分だとわかるのは、
人以外では、チンパンジー、オランウータン、そしてゴリラだけとのこと。
同じ類人猿でもテナガザルはわからないとのことです。
テナガザルは、先の3種と比べて、
系統的に人から遠いということでしょう。
それにしても、言葉で通じ合っているのか?
もっと僕自身が頭を柔らかくして、
観察(今回の映画は観察の一環です)をしたり、
考えないとだめですね。