ロサンゼルス(フィルム)
1992年3月、カレンダーの撮影で赴いたロサンゼルスでのこと。
空港から車で15分、2月にリニューアルオープンしたばかりというホテルを見つけた。
部屋も広く綺麗で、キングサイズのダブルベッド、バスタブも設えてあって申し分なし。
滞在2日目の夜、夕食を済ませ自室でウイスキーを吞んでくつろいでいると、
ホテルのサブマネージャーという女性から電話が入った。
「唐突な話ですみませんが、プロのカメラマンと知って、
ホテルの撮影をお願いできないでしょうか」という。
あまりに突然な話なので、ちょっと驚いたが、
その女性はロサンゼルス在住の日本人女性で、
ホテルのパンフレットをつくるのに写真が必要だというのだ。
依頼されたのは、ホテル全景のほか、フロント、ロビー、部屋の撮影で、
大した手間も時間もかからない。
こちらが提示した金額でいいというので、引き受けることになった。
当時は、まだデジタルカメラではなくフィルムでの撮影だったので、
日本に帰ってから現像して、郵便で送ったのだ。
ロサンゼルス空港では、制限エリアに立ち入り許可を得て、離着陸を撮影。
また、空港に隣接したホテルの屋上からも撮影することができて、
これまでにない成果を上げることができた。