7月2日、久しぶりに成田に撮影に行ってきた。
梅雨空が続いて、撮影できない日々に悶々とし、
ついに我慢も限界に達したところで、雨に降られても仕方がない!
という覚悟で、成田行き決行である。
予定より早めに家を出たせいか、
首都高が多少込み合った程度で、
湾岸道路、東関道とも車の流れはスムーズで、
所要時間1時間強で、9時すぎに成田に到着した。
幸運にも太陽が出て、
全く予想もしていなかった真夏のような快晴である。
まずは、「さくらの丘」に立ち寄り、空港の様子を一望してみた。
想像していた通り多くの機体が、
ハンガー前の駐機スペースにグランドしている。
この日一番の目的地は、航空科学博物館である。
撮影のために、事前に立ち入り許可を得ている博物館の屋上に、
係の方に案内していただく。
屋上に上がると、台風並みの強烈な風がもろに吹き付けてくる。
過去に何度もここから撮影しているが、こんなすごいのは初めてである。
Aランに対しては相当のクロスウィンドウになるので、
パイロットは結構たいへんだろうと思う。
相当に強い横風なので、とにかく離陸が早い。
787クラスでも、滑走路の半分行くか行かないあたりで
早々とエアボーンしてしまうので、
60-600ミリレンズを、フルサイズでなくAPSサイズのカメラに替え
900ミリ相当にして撮影しても、
エアボーンの瞬間はややもの足りないほどだ。
しかもこちらも強風に煽られながらなので、
2000分の1を切ってもブレるのではないかと、
体がブレないようにと手すりで支えながら悪戦苦闘した。
入国規制が解除されている旅客便は、
タイ、ベトナム、オーストラリア、ニュージーランドの4か国
と報道されていたように思っていたが、
シンガポール航空、ユナイテッド航空、エバエア、チャイナエアライン、
ジェットスター、エアマカオ、マレーシア航空などなど、
多くのエアラインが発着していたので、
さらに大幅に乗り入れが緩和されているのだろうか。
ほかにはカーゴルックス、,ポーラー、
キャセイパシフィックなどの747のほか、
UPSなどのカーゴ便が数多く発着しているのも、
コロナ状況下の特別な事情なのだろうか。
屋上で、午前中の上りをしっかり撮ったのち、
リニューアルされている博物館の展示を一通り見せていただく。
「さくらの山」に行って、飛行機の発着を見ながら、
途中のコンビニで買ったおにぎりで遅い昼食をとり、
次に、今回の2番目の目的である旅客ターミナルに向かった。
コロナ禍で旅客便が極端に制限されている状況下での、
普段では見られないターミナル内の光景を記録しておこう
というのが狙いである。
まずは第2ターミナルに行き、
1Fの国際線到着ロビーから、2F、3Fの出発ロビー、
そして4Fのレストラン・ショップエリアまで歩き回る。
4Fでは多くの店舗が閉まっており、人影もほんどなく閑散としている。
普段では見られないターミナル内のさまざまな光景を拾って歩く。
残念ながらまだ展望デッキは閉鎖されたままだった。
案内のひとに訊いても、
いつ展望デッキがオープンするかわからないとのことだった。
第1ターミナルと第3ターミナルの様子も見るつもりだったが、
暗くて閑散としたターミナルを撮影しているうちに、
なんとなく気分が滅入ってきたので省略。
やはり元気に飛んでいる飛行機を見ようと、
「さくらの山」に再度出かける。
ウイークデーにもかかわらず、
若者や家族連れ、年配の人まで結構のひとがやってきていて、
飛行機を見て楽しむいつもの光景が見られたので嬉しくなった。
便数がかなり減っているとはいえ、
エンジン音を聴きながら元気な翼たちの姿に
こちらの気分もすっきりする。
飛べない翼たちが1日も早く、飛べる日がくることを
願いながら、成田空港を後にした。