
師走で何かと気ぜわしいとはいえ、忘れていたとはうかつだった。
昨日、思い出してみてみたら、やはり売れなかったようだ。
売れなくてよかったのか、悪かったのか、複雑な心境である。
複数のひとが、この機体はJA8794 製造番号2083号機ではないか
といっている。
もしそうだとすると、キューバにハイジャックされた機体である。
(『YS-11が飛んだ空』では、354ページに登場する。)
製造後、ブラジルのクルゼイロ・ド・スール航空に納入され、
1973年10月24日に南西航空が購入するまで、
ブラジルの空を飛んでいたのだ。
その間にハイジャックに遭って、キューバのハバナまで飛んだ。
南西航空では、「ふくぎ」と命名され、
南西航空が日本トランスオーシャン(JTA)
と社名変更したのちも在籍して、沖縄の空を飛び続けていた。
1999年7月15日、与那国~石垣JTA968便として飛んだが、
これが、JTAのYS-11最終フライトだった。
リタイアした2083号機は、その後フィリピンに渡ったが、
これから、どういう運命をたどるのか、心配ではある。