無事物件を契約
私の荷物はほとんどない
レンタカーを借り、一人で運ぶことにした
引っ越し前日
結婚式には出てくれたがその後も絶縁していた父への報告
邦夫さんと実家に向かう
ほら見たことかと怒鳴られる覚悟でいた
離婚届は提出済み
その事を邦夫さんが父に話し謝罪する
沈黙が続いた後、父が口を開いた
「籍を抜いたならもう話すことはない。お引き取り願いたい。nonは今夜ここに泊まりなさい。」
邦夫さんは一人で帰った
父はその夜、私に何も言わなかった
久々に会った妹たちが喜んで私にまとわりつく
久々に実家でゆっくり眠った
翌朝、父が出勤前に駅まで送ってくれた
「よく眠れたか?人生まだまだこれからだ。大丈夫。こっちに帰ってきたらどうだ?」
「もう少し向こうで頑張ってみる。ごめんなさい。」
仕事が楽しかった私は、実家に戻らず遠く離れた地での生活を選んだ
私は父の思いに反したことばかりしている
長女として情けなかった
だが、新しい生活に向けて気持ちは晴々としていた
24歳の夏
あまりにも短い結婚生活を終わらせて
私はバツイチとなった