その後、小さな教会で結婚式をあげることになった
クリスチャンではない私たちは、半年間ミサに通う
牧師さんがとても良い人で私は通うのが楽しみだった
結婚式は、邦夫さんの子どもたちと私たちだけで行う予定だった
父との関係を牧師さんに話すと、父に手紙を書くことを勧めてくれた
私は父に手紙を書き、結婚式に来てほしいと伝えた
当日、時間ギリギリに父が仏頂面で現れた
母と妹達も来てくれた
まさか来てくれるとは思っていなかった
涙をこらえ「ありがとう」と言うのが精一杯
慌ただしく、父とバージンロードを歩くスタンバイ
教会の扉の前で父と2人きり
気まずい空気が流れる
「辛かったら何時でも帰って来い」
父がぼそっと言った
その言葉に涙が止まらなかった
扉が開き、私は父とバージンロードを歩いた