2012年2月12日16時12分:ゆか
私は誰だ?分からない。
町を急ぎ行く人の中で立ち尽くす。周りの人々はうつむいてただじっとしている私を、「邪魔だ」と言いたげに軽く肩をぶつけて舌打ちをし、去っていく。そんな周りに私は気を向けることも、顔をあげることもなく、静かに足を踏み出した。
どこへ行けばいいのか。
なぜ私は存在しているのか。
昨日、母親と口喧嘩をした。私の成績がまた下がったからだ。私は散々塾に行かされ、トップをとりつづけなければならなかった。だが、2学期の実力テストの結果は、
3位/632人中
言葉が出なかった。今までずっとトップで居続けた私が、3位などという愚者が受けとる順位をとるなんて。何度も目をこすって成績掲示板を確認したが、結果は変わるはずもなく、私の心はもはや絶望に等しかった。自宅に帰って、まず母親に言われるであろう。「落ちこぼれはいらない」と。
私が通う中学校は、有名な進学校で国内で1、2を争う女子名門校の、日本女子学園だ。入学した頃より、生徒はだいぶ減って入学式に比べて約2分の1までになっていた。中1である今が大事なのだと、22時まで塾で勉強し、自宅につくのはいつも23時ほどだった。部活動なんてしてる暇があれば勉強しろ、入学式時に母に言われて、私は入りたかったテニス部に所属することは許されなかった。
自宅に帰ったとき、母親は真っ先にテストの結果を聞いてきた。結果を伝えると落ちこぼれ、落ちこぼれ、と連呼してくる母親についにキレてしまい、家を追い出された。昨日の夜から。
今日は学校には行かずに、ただ町をぶらぶらとして過ごしたが、さすが日本女子学園。制服を来ているだけでどこでも注目をあびる。ただ一つ文句をあげるとすれば、私立で相当お金がかかるらしい日本女子学園にはお嬢様が多い、というイメージが大きいらしく、ガラの悪い奴にしょっちゅう絡まれる、ということだ。
別に金が惜しい訳じゃない。だが私はその手の奴らが苦手だった。
何もかも、どうでもいい。ただ、楽になりたい。