いつか白き虎となり遥か遠く
『瞑るおおかみ黒き鴨』
観劇日:9月3日マチネ/9月11日 東京千秋楽
劇場:天王洲銀河劇場
http://www.mononofu-stage.com/
見に行ってきました。
そしてこれを書き始めてる時に『もののふ白き虎』をDVDにて見ています。
観劇する時は『もののふ白き虎』を見ずに見たのだけれども、信じられないくらい泣いてしまって辛かった、なんだこれほんとに。
新撰組の話は某漫画&自分で調べていて、ボヤッと知識を巡らせながら臨んけれど。
時間もたってるし、冷静に見れなかったので違う所もあるやもしれません、ご注意。
1868年-明治政府設立
時代は新たな局面を迎えようとしていた・・・
戊辰戦争を乗り越え、新しい時代に群れの始まりを思う狼・斎藤一
時代の英傑 西郷隆盛
そしてもう一人の英傑 大久保利通
心のすれ違いは、明治政府 対 薩摩藩の日本最大の内戦へと発展していく―
かつての仇敵、山縣有朋の指揮の元
抜刀隊として新たな戦乱に身を投じることとなる斎藤一
そして西南の地で、人斬りは人斬りに出会う
幕末に人斬りの異名を冠する男・中村半次郎
新撰組三番隊隊長・斎藤一
捨てられた狼の
「冬」という時代を乗り越える物語である
HP引用(http://www.mononofu-stage.com/introduction.html)
全体的には現実の西南戦争を進めながら、補足するように過去の話を入れていくスタイル。
周りはころころ変わって時系列が分からなかったって言っている人多かった。
けど、年号をシルエット照射で表示していたので完璧に年号まで歴史を頭に入れていれば、混乱せずに見れたんじゃないかなって思った。
でも、そこは観劇後でも調べたり振り返りながら理解していく楽しさもあるんじゃないかなと思ったりも。
そして、ずっと辛い展開ってわけではなく、序盤は間に面白いネタが挟まっているので、飽きずに見られるんじゃないかな、長友さんと西田さん仕込みの佐伯さんの役が良い心休めになった。
個人的に思ったこと、まず言いたいのが、佐川官兵衛とても良かった。
1番普通の人間に近い感情を表現した戦士かなって。
別作品振り返ってみると、鈴木勝吾くんの演じるキャラすげえなって自分で言ってたの思い出してこれは私のツボを押さえているのかも気づいた!(笑)
喰種、パラノイア、瞑るおおかみ…
パラノイアのイベントで結構クールな人という印象が付いていたので、ギャップが凄い、こんな演技もできるのかと。
一人一人書いていくと大変な事になりそうで
好きなシーン抜粋、抜粋。
会津藩、今だから感じるのは、もののふシリーズで白虎を大事にしていた新選組と会津の民。新選組の局長の訃報を耳にした瞬間の斎藤一の崩れ方、良かったなあ、リアルというか、青木さん役と合ってた、パンフレットにもあったけど、のらりくらりな男。
そして坂本龍馬暗殺したのが斎藤疑惑かかっててびっくりした。
実際は判明されてないんだっけ?
容保様が降伏する直前に行われていた会津藩の宴のシーン、捨松が作ったワインを皆に振る舞うのだが、死んだ白虎の墓に注ぐワイン、微笑ましくも悲しい。
佐川さんだけお酒飲めない体質らしいが、愛しい捨松の作ったワイン、佐川さんには一番に飲んでほしいと言っていたのを有言実行した結果ぶっ倒れる(笑)
でもそんな佐川さんを介抱してる皆の動きや、容保様の嬉しそうなはしゃいだ笑顔、ここまで観客全員の心を上げといて、静かに降伏宣言する容保様…後ろで寝言かなんか分からないけど、「負けたくない、負けたくない!」と暗転終わるギリギリまで連呼してるシーン、ここもうほんと絶えられなくて思い出すと泣けてくる。
夢を見たかった容保様、それを一緒に実現するのを夢見ていた会津藩の皆、それが降ってくる桜?の花びらとリンクして何もかもが散っていく様が目に焼き付いてる。
後さ、その後容保様が佐川さんだけ捕らえるよう指示して容保様が西郷さん達と連行されていくのもさ、史実ではいい加減で酷いイメージあるけど、仲間を死なせないように守ったんだよね、愛溢れてる。
一方薩摩藩、こちらも色々思い入れ多かったんだなあと改めさせてくれた。
薩摩藩って私の中で悪役のイメージ大きくて、西郷さんは自分の世界を見たくて、大久保さんや皆が自然と集まっていた感じなのかな。
西郷さん基本ネタ要因というか…(笑)
でも重要な役で、薩摩の頭なわけでせごどんって呼ばれてあんな仲が良かったのに、戊辰戦争後の西南戦争で二つの派閥に分かれ、大久保さんが新政府軍の頭として薩摩の前にはばかる。
案外薩摩の人で一番記憶に残ってるのが大澄賢也さん演じる大久保さんなんだけど、西南戦争で元仲間、アンサンブルの方が薩摩の服を着て自分に向かって刀を振ってくる。
けど呆気なく斬り捨て、「大久保さん…」ってかすれた声で言うそんな彼の体をしっかりと受け止めたシーンが凄く好きで、敵だけど人間としての愛情は捨ててなかった…そんなあなたがとても素敵。
西郷さんにも白紙の手紙で伝える、生きろというメッセージ、泣くしかないよ…
そんな事を全て見て聞いてきた斎藤一と山縣有朋。
この2人も会津と薩摩と派閥に分かれていたのだけれど、結果的に抜刀隊として西南戦争を戦って生き残った。
生きてる人は勿論他にもちょいちょいいるんだけど、この物語を語ってきたストーリーテラーのような終わり方、かっこいい、なんだろう、ここで凄く爽快な気分になって綺麗な終わり方だったんだ。
北九州の大千秋楽で台詞が増えたとの感想レポを見てめちゃくちゃ見たかった…
あと山縣さん演じるのは元光GENJIの内海さん、世代ではないんだけどこんな所で生の内海さんを拝めることになろうとは思わなかったので良かった、北九州でローラースケートやったって見たけど絶対映像はNGだろうな…これも見たかった。
そして改めて青木さん初めて見たんだけど初主演舞台と聞いてびっくりした。
凄く手馴れてるというか、安定感あったからそうとは感じなかったんだけど、カテコで何となく理解(笑)
良い役者さんだな、ファンが多いの納得した。
タイトルの意味はそれに物語るが、メインの登場人物を調べればわかるよねきっと。
殺陣は申し分なく、舞っているかのように見ごたえあるのだけれど、それぞれ役によって違うんだよね、細かいところはDVDで見れたら新しい発見あるかなと。
感想が思いっきり佐川さんになってる…(笑)
物語から登場人物まですべてにおいて好きだなあと思った舞台。
DVD楽しみだなあ、来年かあ。