今日のメニューは・・・
* もう一つのテーブル
* シチュCDの感想
≪シチュCD感想の注意事項≫
ネタばれが困る、嫌いという方、こういうのに興味が無い方はスキップすることをお勧めします。
――――З―――З――――
昨日に引き続いて・・・・
工具類と新作を置いてあった移動式サブテーブルはこんな感じになりました。
作りかけのタティングたちと小分け袋に入って箱に詰まっているのは過去作です。
そして、奥に見えるのが・・・
マゼンタピンクの手帳とディアラバのクリアファイル。
これにはショップ特典でもらったショートストーリーペーパーを入れてあります。
作り直すことにしたタペストリーですが・・・・
ここまで来ました。
ブラウン系段染め(DMC)の2個目を作ってる最中。
今回、作り直すにあたって色の切り替えを変更することにしちゃいました。
――――З―――З――――
PRISON~氷上陽介の場合~
CV:櫻井真人さん
Operetta Treさんからの新シリーズです。
ここは『その愛は病にいたる』のところですが、TreとQuattroの2つに分離することに。
もし、”その愛”の続編が出るということになったら、どうなるんだろう?
レーベルのコンセプトから言うと、Treのほうになりそうですが。
まあ、春人さんや定継はそのまま元のレーベルでってことも有りかな。
えー、甘い系のQuattroと病んでる系のTreということになります。
ということは、今作の『PRISON』は病んでる系。
2枚組でハッピーエンドとバッドエンドの分岐型ストーリーです。
分岐のポイントは、『わたし』が陽介を選ぶ(ハッピーエンド)か、選ばない(バッドエンド)か。
まずは独特の世界観の説明から。
この世界は、現代の日本に似ているけれど別の世界です。
わたしは成功している父を持ち、母と3人で何不自由ない裕福な生活を送っていた。
そんなある日。
父と母が殺害されるという事件が起きた。
突然両親を亡くしただけでもショックなのに、あろうことかわたしが犯人として捕えられてしまった。
もちろん冤罪。
わたしは何もしていない。
どんなに言っても誰も信じてくれない。
とうとう、この刑務所に収監されることになってしまった。
ここは過酷なことで有名な刑務所。
しかも、もろもろの手続きを踏めば『奴隷』として高値で売られてしまうこともある。
この刑務所は氷上家が運営している。
彼、氷上陽介(ひかみようすけ)は氷上家の次男。
なんでも、氷上家に生まれた男子はここの刑務官を経験するのが通過儀礼になっているのだとか。
ここに来て間もないわたしは中のことをよく知らないし、ここの環境にもなかなか慣れることができずにいた。
とにかく寒い。
暖房のきいた部屋、ふわふわの手触りのベッドに布団・・・・。
そんなものがここにあるわけがない。
真逆とも言える環境の変化に身体がついていかない。
両親を亡くした悲しみも癒えない。
誰もわたしの言葉を信じてくれないということも辛い。
新入りということで他の囚人たちから嫌がらせをされる。
辛くて・・・辛くて・・・身体も頭も、心も凍りついてしまいそう―――。
そんなある日の夜。
そっとわたしの独房を訪ねてきた人がいた。
氷上陽介。
彼はここの看守。
毛布を手にしている。
そういえば、昼間にこの人に話しかけられた。
寒そうだから毛布を持ってこようかと訊かれたけれど・・・・
「他の人も寒いのだからわたしだけもらうわけにはいかない」
彼はこの言葉でわたしのことを『心優し良い子』だと思ったようだ。
特別待遇を知られたら酷い嫌がらせがあるに違いないからという”裏の意味”があるのに。
『誰もいない所なら受け取ってもらえるかな、と思って』
もちろん、わたしに拒む理由なんて無い。
そして思う。
・・・この人なら、わたしの無実を信じてくれるかもしれない――。
出ていこうとする彼に走り寄り縋りついた。
彼はわたしのことを素直で真面目な子だと思ってる。
確かに、自分でもそう思っていた。
でも、今の状況から抜け出せるのなら・・・・
わたしに好意を持ってくれている彼を少しくらい利用しても・・・
というところで、リップ音などのお話。
まず思ったのが、『彼』の声の位置などの作り込みが上手いということ。
ベッドに2人腰かけて話をする。
最初、わたしは彼の顔を見れずに俯いたまま、彼の話を聞いている。
『顔をあげて』と言われ、彼を見る。
真正面から。
この時の彼の声の位置、左耳から聞こえていた彼の声が、わたしが彼を見ただろうタイミングで真正面に移動する。
リアルに話していたら普通にあるこういう位置変化ですが、どの作品も意外とこの『普通』から外れてたりするんですよね。
なんだか、ずっと彼の方を見ないでそっぽ向いてる気がする・・・ってことが。(苦笑)
抱きしめられてるくらいの至近距離なら左右どちらかに声が寄っていても当たり前なんだけど、ある程度の距離がある場合ってのは自分と彼の位置関係で声の位置って変わってくるはずですから。
彼が他の看守と話しているのを盗み聞きするシーンも、ちゃんと距離を感じる作りになってました。
わたしに見せる『顔』と他の人に見せる『顔』の二面性を持った人。
さらに『トラウマ』も抱えてるという彼。
時々垣間見える冷たい声にゾクリとさせられる。
このお話、聞いている人によって『わたし』の感情が分かれると思う。
1つは私が感じたように『彼を利用しようという下心がある』というもの。
もう1つは、本当に素直で純真な『わたし』であるというもの。
私がどうしてそう感じたのかと言うと、陽介に『好き』と言われ、返事を求められ「わたしも」と返したところから。
わたしは彼のことを「好き」とは口にしない。
素直に彼に抱かれるけれど、”初めて”ではない。
長くここにいる囚人たちから彼に関する情報を集める。
『絶対に来ないように』と言われていたところへこっそりと行ってみる。
そこで彼が他の看守と話していることを盗み聞きする。
彼は自分が『奴隷』という名目でわたしを引き取る手続きをしていると言う。
『結婚してください』
きっと、わたしがここを出るチャンスはこれだけだから。
自分には見せない冷酷な面もズルイ面も知ったけれど・・・
とにかくここを出れさえすれば・・・
というところで、分岐トラック。
彼が引き取る手続きにOKが出たところで、富豪の有力者から『奴隷』として引き取りの要求がきた。
この場合、『わたし』が選べることになる。
彼のトラウマに関係することや今までの彼の言動から、それでも彼のところへ行こうと決意すればハッピーエンドへ。
やはり彼のことを信用できないと有力者を選べばバッドエンドへ。
実は、ハッピーエンドですら「ハッピー」とは言えないんじゃないかと感じてます。
牢獄からは出られたけれど、彼の家に閉じ込められていることに変わりはないから。
(繋がれたりはしてないんですけどね)
バッドエンドの方は・・・・
3年後(4年だっけ?)、まあそんな感じで年月が経った頃。
わたしの前に彼が現れる。
あの有力者は新しい奴隷を手に入れたから、飽きたおもちゃであるわたしのことを『どうしようか?』と彼に相談したんだそうです。
そこで彼がもらい受けに来てくれた。
わたしが拒んだことで”こう”なったというのに、彼は『ゴメンね』と口にする。
『あの後、自棄になってアイツの調査を打ち切ってしまったけれど、もし調査を続けていれば・・・・キミの手足を守ることができたかもしれないのに』
優しく彼に抱きあげられる。
けれど、彼に触れる手も、彼に抱きつく腕も・・・・無い。
結局、両親を殺した真犯人ってのは出てきません。
が、弟のように可愛がっていた従兄弟の存在がありました。
これから巻を重ねるごとに事件の真相が見えてきたりするのかな。
陽介は何か調べたりしているようでした。
まあ、彼にとっては『自分が頼られる』という状況のままでいたいっていうのがあるから、わたしには何も告げませんが。
さすが『狂気』と『執着』をテーマにするOperetta Treです。
春人さんや定継の持つ狂気とはまた違った『恐ろしさ』を感じさせてくれました。
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