さて、今日はこちらの感想を。

幻妖綺~狐の嫁入り~
ボイスは、妖狐琥珀:緑川光さん、鎌鼬(かまいたち):竹内良太さん
さ、いつものように、内容を全く知らないで聞きたい方や
この手のCDには興味ないんだよねって人は、
このまま回れ右してお帰りくださいね。
ということで、いってみましょうか。
役柄の名前から想像がつくように出演のお二方は、『人』ではありません。
彼らは人為らざる者。
そう・・・・妖(あやかし)。。。
時は大正時代。
これより100年前がこの物語の始まり。
ヒロインである私は、魂魄の状態で彼らの話しを聞いている。
ま、話しているというよりは争っているという感じだったけど。
この時、琥珀は『百狐』。
あと一つ贄を得ると『天狐』になれると。
この時、琥珀には身に覚えのない疑いを鎌鼬にかけられていて
少々面倒臭そう。
鎌鼬を1000個目の贄にし、天狐になった琥珀。
ここで、琥珀の優しさが垣間見える。
鎌鼬は錯乱していて、恋人を殺したのは琥珀だと思い込んでいる。
ところが、実際には恋人を殺したのは鎌鼬。
血にまみれた鎌鼬の爪を見て全てを悟った琥珀は
鎌鼬を100年の眠りにつかせる。
100年の時の流れが癒しになるだろう、と。
この様子を見ていた『わたし』に気付いた琥珀。
この妖とわたし、いつの日か出会う運命なのだろうか。
そして100年後。
再び、彼と出会った。
もっとも、わたしは覚えていないから、気付きようもなく。
彼も人の姿をしているしね。
そして、100年の眠りから覚めた鎌鼬はわたしのことを
自分の恋人の生まれ変わりだと思い込んでしまい、
わたしを攫ってしまう。
もちろん、わたしは鎌鼬の恋人の生まれ変わりではなく、
自分のことを好きになれ、と言われても・・・
どちらかを選べと言われても・・・
わたしの心はすでに彼・・・琥珀に向いている。
それは・・・遥か昔から・・・揺らぐことなく。
人と妖。
生きる長さがまるで違う。
妖である鎌鼬は愛する人とほんの一瞬のような時しか一緒に居れないことに
絶望し、混乱し・・・彼女の命を止めることで自分のものにしようと手にかけた。
彼女が最後に言い残した言葉。
『悔しい』
でも、これは恨みから出た言葉ではなく、
一人残される彼を気遣ってのこと。
こんな風に思い思われている関係の二人。
だからこそ、『悔しい』と思う部分が、ある。
それは、特別篇。
要するにボーナストラックということでしょう。
この特別篇ではわたしと鎌鼬が夫婦になっている。
うーん、これはちょっと・・・・・・。
命を奪ってまで共に居たいと願い、
自分の事よりも、自分が居なくなった後の彼が心配でたまらない彼女。
『鎌鼬にもハッピーエンドを』って考えたのなら、
妻になるのはこの彼女でなければシックリこない。
ま、とりあえず、わたしが選んだのは琥珀。
さらにわたしの祖先には『妖』がいたらしく、
わたしには妖になることで琥珀と同じ時間を生きることができるのだという。
この後のトラックでは断片的に二人の生活が描かれている。
わたしは人として生きるのではなく、妖となり彼と共に生きる道を選んでいる。
この作品。
シチュエーションCDとは違います。
ディアラバなどに代表されるシーンを楽しむものとも違う。
物語で紡がれる『世界観』を丸ごと感じるというもの。
禁断吸血鬼や新撰組黙秘録などと同じ系統。
私はこの物語、とても好き。
わたしを愛しんでくれる琥珀が好き。
腐れ縁だと言いながら鎌鼬のことを気にかける琥珀が好き。
耳としっぽをモフモフしたい。(笑)
と、こんな風に思えるのも、出演のお二人の演技が素晴らしいから。
琥珀がわたしを守ってくれるから何があっても安心していられるし、
鎌鼬の彼女を思う心も狂気も混乱も痛いほど伝わってくる。
それだからこそ、残念なのは・・・・・・ダミヘでないこと。
二人の掛け合いだとダミヘは難しいんでしょうか?
(いや、製作できてるものがあるけど)
物語と演技が良かっただけに、常に同じ位置と距離から聞こえてくる
っていう状態は・・・・・・・・残念すぎます。
ダミヘでなくても、音の位置調整っていうのはできるはず。
(そうやってできてるCDがあるから)
あぁ、惜しい。
これがダミヘだったなら・・・
緑川さんの安定のキスと
竹内さんの初キスを
もっともっと楽しめたのに。。。。(爆)

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