お待たせしました。
昨日、見てきたお芝居の話。
GWオフ会の前辺りから、サブブログで仲良くさせてもらってる野々宮楓さん。
5月に引き続きの舞台ということで行ってきました。
今回は他の劇団に参加ということで、
STUDIO HeadZの
『Beach Beastly Boyz~この夏、シャレオツなハウツーでGO GO』
海の家を舞台に、そこに集まる若者の話。
ジャンルで分けると『コメディ』。
野々宮さんは、この海の家の店主。
前面に『コメディ』と謳っているお芝居は初めてかも。
上演時間は約1時間半。
白い薄い幕が引かれている。
そこに、シルエットが浮かび上がる。
中央に女性、左側に帽子をかぶった男性。
女性の右側に子供(という設定)なのかな、座っている。
女性は手にネックレスを持っている。
ちょっと長めの、そう感じとしては『ロザリオ』のよう。
女性は子供に話す。
『思いを伝えたいことをこの白い貝殻に吹き込んで海に投げるの。
そうすると、きっと思いは伝わるから。叶うから』
(注:台詞コピーの能力はないので私の心が受け止めた台詞になってます)
暗転
舞台上に野々宮さん演じる海の家の主人・安武がいる。
そして、主人公である青年。
この青年、この時点で目が覚めました。
気を失ってたんですね。
そうして、なんと!・・・・・・記憶喪失。
おぼろげな思いは、この海の家で『何か』しなければならない、ってこと。
海の家の店主も、従業員も彼を受け入れ、
とりあえずここでお手伝いをするということで落ち着く。
ここに出入りしている若者たちの人間関係が複雑かつ面白い。
青年4人、かつて高校生の時にこの辺りを4分していたやんちゃたち。
それが、現在では2:2で分かれた感じになっている。
海の家の従業員と常連かな。
そして、高校時代は柔道一直線だったという異色のマドンナ。
浜辺のパトロールやゴミ拾いなど、外回りのことをやっているから、
海の家とは親密。
不思議なことに、
記憶を失くした青年とマドンナは何か惹かれあうものがあるようだ。
マドンナの名前、『加塩』だから『かーちゃん』と呼ぶ。
マドンナの方も、『それは・・・』と言いながらも許してる。
これにヤキモチを焼いたのが常連の方の2人のうちの1人。
いきなり現れて仲良くなってる記憶喪失の青年を追い出すべく
姑息な手段を講じる。
海の家の前にゴミを撒く。
落とし穴を掘る。
フナ虫を壁に貼り付ける。
ほら・・・コメディですから。
さらに、疑いが青年に向くように犯行予告文みたいなものを残した。
最初は見事に引っかかったものの、真犯人は別人だと判明する。
『安武の海の家を乗っ取るのが目的だ』、と。
(あれ?そんな流れ?)
昔、やんちゃして縄張り争いしていたという4人。
『拳で解決しなくちゃいけない。それしかない』
それを止めたのは、疑われた記憶喪失の青年。
『この海の家を取り巻く人たちみんなが好きだ。
この状態を壊したくない』
その願いは聞き届けられ、ビーチフラッグなどの健全な競技で解決。
さらに、『乗っ取り』ではなく、ただ単に『マドンナへの恋心』だったと判明。
(でしょ~ww)
お芝居の始めと同じ、白い幕に浮かび上がるシルエット。
同じ台詞。
年月が経ち・・・・
マドンナに恋をしていた佐東が海の家の主人になっている。
浜辺に寝ていて・・・起き上がった青年は・・・彼とマドンナの息子。
記憶喪失だった、あの青年だ。
マドンナが亡くなり、母からもらったネックレスの貝殻に思いを込めた。
その思いはきっと、『母に会いたい』ってものだったんだろうな。
だからこそ、マドンナのことを『かーちゃん』と呼び、懐いた。
目が覚めた彼に、過去を見てきた・・・行ってきた?記憶はあるのか、ないのか。
思いを込めて込めて、願って願って・・・
そうすれば、思いは届く。
願いは叶う。
この最後のシーン。
泣きました。
私、決して泣き虫じゃありません。
何でもかんでも泣くわけじゃない。
私が泣くのは、心の声が、心の叫びが胸に響いた時だけ。
だから、どんなにチケット代が高い舞台でも有名人が出ている映画でも、
演じ手の心と役の心が一体になって、私を揺すぶらないとダメ。
なんだろうな。
役者と『役』の心が私に流れ込んでくるって感覚なんだな。
笑わせる部分だけでなく、こうやって胸に響く『人の心』の部分があって良かった。
そう、笑わせる部分。
これ、コメディですからね。
それはもう、随所に散りばめられていましたとも。
存在自体が笑いを誘う役の人もたくさんいたし。
ま、『滑っちゃったね~www』ってのも多々あったけど(苦笑)。
なんかね、私の右隣にいた男性二人組、声出して笑わない。
左隣にいた女性二人組も『クス』っていうくらいで笑い声は出さない。
どちらも身体が震えないから・・・笑ってないのかな。
そんな人たちに挟まれながら、身体振るわせて笑ってきました。
面白い作りだなって思ったのが、
とある会話の途中で、いきなり『回想シーン』に突入するところ。
会話をしているそのままの態勢で他の人はストップ。
これが幾度もありました。
海の家のテラスにスポットライトが当たり、
回想している人と、野々宮さん演じる安武が現れる。
『本当はこの時こう言いたかった』
と、回想している人が言うと、その本来言いたかった台詞を安武が喋り・・・
ってな感じ。
野々宮さんご本人は、ご自分とかけ離れたキャラのために難しかったと。
でもね、すごく良かったですよ。
ポンポンと同じテンポで進んでしまいがちな芝居のテンポを
いい意味で崩す。
これがあったから、芝居全体にメリハリができてよかったんだと思う。
野々宮さんの飄々とした演技が安武をより生き生きとさせてたんじゃないかな。
ってことで、今回残念ながら同行できなかったmickyさん、鎌さん。
少しは堪能してもらえましたか?
あ?
余計にもやもやしてきた??
ま、いいやwww
次の機会には是非一緒しましょ。
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