行方が分からなくなった茂原市本納、県立岬高校3年、中川沙弥香さん(17)について、県警が公開捜査に踏み切って7日で1カ月を迎える。懸命の捜査にもかかわらず、中川さんの行方はようとして分からないまま。

県警への情報提供件数は先細りで、“記憶の風化”が懸念される。友人や学校関係者、周辺住民らは1日も早い中川さんとの再会を願い、ビラを掲示するなどして情報を求めている。

茂原市内では、中川さんの情報を求めるビラが掲示されている=6日、JR本納駅

県警によると、中川さんは7月11日午後3時ごろ、JR外房線本納駅の改札口を出た後、行方が分からなくなった。制服姿で学校からの帰宅途中だった。県警は8月7日に中川さんの顔写真を公開。事件や事故などあらゆる可能性を視野に、機動隊を投入して自宅周辺の山林などで大規模捜索も行ったが、中川さんにつながる手がかりは見つからなかった。


中川さんの家族は中川さんの写真や体の特徴を掲載したビラ約600枚を自費で作成。近隣住民とともに本納駅周辺の民家や店舗に配布した。手伝った自営業男性(65)は「早く戻ってきてもらうために、できる限りのことをやってあげたい」と話した。


県立岬高校は公開捜査後、情報提供を依頼する手紙を全校生徒約290人に郵送した。教室の中川さんの机はいつでも登校できるようにそのまま。中にあったノート類や授業中に配布されるプリントも保管して、中川さんを待つ。


■情報は200件超


県警には、この1カ月間で200件を超える情報が寄せられた。「似た人を見かけた」といった情報があるたびに、最寄りのコンビニ店などの防犯ビデオを解析したり聞き込みを行うなど確認しているが、中川さん発見につながる糸口はつかめていない。


情報件数は減少傾向にあり、捜査幹部は「ささいな情報でも寄せてほしい」と呼び掛けている。



情報提供先は茂原署


電話0475(22)0110。

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