雲の隙間に
時々現れる残像が
光を纏って
心を揺れ動かす
時には夕陽を映し出す、海面に
時には木漏れ日に
時にはテレビドラマの脇役に
ずっと見ていたいと思う
けれど
ずっとは見ていられない
帰ろうと言われれば背を向け
また見に来ようと呟いて瞼を閉じる
残像は決して実物には及ばず
願えども手に入れられない
切なさと温もりの儚い幻想
見た瞬間を思い出し
その瞬間を美しかった記憶に残す
振り返れば
いつでも美しく、そこにある
瞼の裏にはいつもそれがある
忘れられないほど、
今でも一番でありつづける
「きれいな景色がみたい」
「旅行でも計画しようか?」
「見たことのないところ、いこうよ」
「あるかな。でも、そんなにきれいじゃないかもしれないよ」
「それならそれでいいのよ」
「どうして?」
「忘れられない思い出になるじゃない」