本を読むと頭が良くなる……。
よく言われますが、知識が増えるからだけではないみたいです。
脳科学者の茂木健一郎氏が語るには、
***
学力が高い子はだいたい読書好きが多く、
勉強が苦手な子は読書の喜びや楽しみを知らないことが多いですよね。
脳にとって読書は、総合的かつ抽象的な刺激なんです。
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚という五感の記憶が総合されて、
それが言葉になるので、言葉をとおして世界を知る、整理するというのは、
脳のいちばん高度な働き。
読書は、言葉をとおして想像力をはぐくんだり、
遠い世界に思いを馳せたりしますから、
抽象的な思考能力を高めるには非常にいいんです。
何かをしていてうれしいことがあると、
脳の中にドーパミンという物質が出て、
そのときに活動していた神経細胞のつながりが強化されます。
これを「強化学習」といいます。
これが、脳の学びの基本ですね。
そして、その回路は使えば使うほど強化されます。
では、どういうときにドーパミンが出るか。
それは、ワクワク・ドキドキしたり、感動したりしたときです。
つまり活字に多く触れる事がとても大切ということです。