入学式の季節となったが、東大、京大、早稲田大、慶應義塾大の法学部(東大は文I)の一般入試合格者数合計の学校ランクを紹介したい。

 理系で最難関学部は医学部だが、文系は大学によって異なる。入試担当者は「最近、人気が下がり続けてきた法学部ですが、今年は少し回復した。国公立大の最難関の文系学部は、法学部で変わっていませんが、私立大は各校に特色があり、法学部とはいえない面もあります。ただ、法律学校から出発した大学も多く、歴史がある分、難関です」という。

 その難関大法学部に強い学校は、開成がトップで69人。内訳は、東大29人、早稲田大30人、慶應10人で、東大と早大でトップ。2位の筑波大付駒場は、東大が開成に次ぐ23人。渋谷教育学園幕張は、慶應の法学部が12人で、攻玉社、浅野と並んで慶大トップだった。

 桜蔭は、早稲田が20人で開成に次ぐ2位。6位にはトップ10で唯一となる公立の日比谷が入った。やはり東大に強い一貫校が上位を占める。京大の法学部合格者が14人でトップの西大和学園は13位とランク外だった。

 このランクを現役合格者数で見ると、順位が大きく変わる。トップに浮上するのは、4位の渋谷教育学園と桜蔭、ランク外11位の女子学院。女子校2校と共学校がトップになる。現役合格者数は30人で、なかでも女子学院の総合格者は32人(浪人2人含む)で、現役率(現役合格者÷総合格者×100)は94%の高率になる。

 一方、トップ3の現役率は、開成は35%、筑波大付駒場は58%、麻布は41%にとどまり、男子校は苦戦。専門家は「女子は現役志向が強く、トップ層でも早慶を現役で受けて合格しているのでしょうが、男子校の場合は浪人して初めて抑えを受験する生徒も多く、この差になっているのでしょう」という。

 トップ男子校は、浪人しても東大狙いの生徒が多いことが読み取れる。