櫻葉のお話。
BLなのでご注意ください。



















「…ねぇ、何か変な物でも食べたの?」

「えー?なんでぇ?」

「さっきからヘラヘラヘラヘラしてて怖いんだけど…。あ、酒残ってる?」

「くふふふっ!ねー、ちょっとさぁ…オレ今ね世界一幸せな自信あるんだけどっ!」





バイトが終わった深夜。



今日も例に漏れず上がるのを待っててくれた潤とお決まりのホテルに寄って

さぁ、これから始める?って流れのベッドの中で

眉間に皺を寄せてこっちを見る潤に、オレは先日起こった翔ちゃんとの抜きっこと


そこから気まずくなる…事もない所か
オレの勘違いでなければ、寧ろ近くなった気がする翔ちゃんとの距離についてベラベラ喋る






「へー。キスまでしたのに拒否られなかったんだ」

「そーなんだよ!拒否る所か、キスした後にあのイケメンな笑顔のままオレの綺麗にしてくれたの」

「雰囲気に流され易い人なの?」

「それはありえる…。だって、その後ももしかしてオレの事を好きになってくれたの?ってくらいなぁーんか甘かったし…」

「抜き合っただけでそんな?チョロいな」

「好きって勘違いしてくれるならチョロくても何でもいいよ」

「それはそれでどーなの…。で、抜きっこはまだしてんの?」

「ううん。流石にその日限りなんだけどぉ…」

「…悪いけど。俺、まーの上目遣い見ても何とも思わねぇから。モジモジしてないで早く言いなよ」

「ぐっ…、次の日から距離が近いんだよね」

「距離?」

「そう!何かスキンシップは男子校だったのもあるのか、他の人に比べて多い感じはあったんだけどさ」





例えば、ちょっと段差がある道で腰に手を添えられたり

高さのある階段で翔ちゃんが登り終えた先で、手を伸ばしてエスコートするみたくオレの手を引いてくれたり

隣に居ると必ず肩が触れる距離に居たり




どう考えても前と比べて〝 何かが変わった 〟関係になってる。






「なるほどねー。それでそんなニヤニヤしてんだ」

「幸せが溢れ出ちゃっててごめんね♡」

「ムカつくなー!もうさっさとソレ突っ込んで帰ろうよ」

「わっ!ちょっとー!乱暴に握らないで優しくしてよぉ」

「優しくすんのは、まーの役割りだろ」

「いつも優しいでしょうが」

「え?誰が?」

「くふふっ、もぉー!」

「はははっ!」





潤と戯れながら、いつも通りその肌 に触れて




「はァっ…今日ね、その人に呑み会誘われてたんだよ」

「っあ…ふふ、まーのバイト先に招待すれば良かったじゃん」

「もう!そんなのムリなの分かってるくせにー!」

「あっ!ば、バカっ…ゆっくり…ンン、」

「くふふ。いじわる言う潤ちゃんが悪いかんね」





これまたいつも通り、色気の色もない情事を
翔ちゃん一色の頭で潤と過ごしてた









そんな浮かれてたオレに罰が当たったのか










「まー…ホント加減してくんないと腰キツイって」

「くふふ。そう言いながらいつも気持ち良さそうにしてんの誰よ」

「はぁ?まーだって…」



「 …雅紀? 」



「え?」






潤と連れ立ってホテルから出た所をまさか







「しょー…、ちゃん?」








一番、見られたくなかった人に見られる事になるなんて考えもしなかったんだ



















つづく














✎︎____________

腰に手を添えるのも
階段で手を伸ばすのも、肩が触れる距離も
ぜーーーんぶ実話って怖くない?(・∀・)櫻葉くおりてぃ
(しかも腰に手を添えるの日常的にやってる)
流石こっちの妄想の上をいくふたりだわ(" ॑꒳ ॑" )笑

さてさて☆
次回からは翔くんサイドを上げる予定です‪ஐ‬⋆*
引き続き愉しんで頂けたら嬉しいです(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)