櫻葉のお話。
BLなのでご注意ください。





















風磨に連れられて来た店は、行き慣れた大衆居酒屋なんかじゃなくて


ブラックライトで照らされた個室の壁一面が水槽になってる所謂〝 女子ウケ 〟しそうなオシャレな店だった。





「…お前すげぇ気合い入った店にしたな」

「いや!だって…だって美人と合コンっすよ!?そりゃ気合いも入りますって!」

「そんだけ気合い入れて、どんだけの女が釣れるのか楽しみだな」

「うわっ!うわぁ〜…これだから女に苦労した事ないイケメンは…ねぇ相葉くん!」

「ん?」

「…ちげぇわ。この人もそっち側だったわ…」

「へ?なになに?」




壁の水槽に意識がいって風磨の話が入って来なかったから、首を傾げるけど




「こいつが勝手に騒いでるだけだから気にすんなよ」



そう言って肩にポン、と触れた翔ちゃんの手が嬉しくて思わず大きく頷いた。









「そんじゃー…かんぱーい!」

「「 かんぱーい!! 」」




風磨のイキイキした声で始まった合コンは、確かに目の前に並ぶ女の子みんな可愛いと思うし

男サイドもテンションが上がってる気がする





定番の自己紹介も、斗真がきっちり盛り上げて一気に周りの距離が近付いたから




「じゃあ取り敢えず…第一印象で気になった人の隣に女の子から座ってもらっちゃおっかなー!」

「ぃよっ!斗真くんのすけべ!」

「あははは。風磨お前、後でちょっと来いよ」

「えっ!?」




二人のやり取りに笑いながらも、バラけて座ったオレたちの空いてる隣に女の子が移動する。





…オレも翔ちゃんの隣が良かったなぁ





そう思いながら斜め前に座る翔ちゃんを見てると



やっぱり、と言うべきか

そりゃそうでしょ!と得意気になるべきなのか




「えー!私も櫻井くんの隣が良かったのにぃ」

「へへ、櫻井くんの隣座っちゃったー♡」

「あーん…ずるいーー」




4-4の合コンにも関わらず、その内の三人が翔ちゃんの隣を取り合っている。





「えー!翔くんモテモテじゃん!」

「ちょ…後で席替えあるからさー取り敢えず俺の隣にも来てよー!」

「あ!じゃあじゃあ、櫻井くん端っこじゃなくて真ん中にしたら両サイド座れるじゃん!ね?」

「…いや、それでも兄貴狙いなんすよね?」

「そーだよ!そんなの俺か風磨が寂しい思いすんだからナシナシ!」

「やべぇ、俺モテてんな」



ぎゃあぎゃあ騒ぐ四人と、満更でもなさそうにニヤニヤする翔ちゃんとその隣で勝ち誇る翔ちゃん狙いの女の子





「櫻井さん、凄いモテるんですね」

「え?」




オレの隣に座って、綺麗な黒髪を耳に掛けながら微笑いかけてくる彼女と同じ笑顔を貼り付けて




「しょーちゃんイケメンですからね」

「確かに。でも私は相葉さんがタイプだな〜」

「えー!ホントですか?嬉しいなぁ…」




思ってもない言葉を告げると、ノースリーブから剥き出しになった華奢な肩でトンとオレの肩に触れて来た






















つづく













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お話書いてる途中で違うお話が浮かんだり
あんなの書きたい〜こんなの書きたい〜って
なる事がよくあるんですけど、そのお陰で
最初にこのお話で書きたかった描写を忘れた…(・∀・)
プロットって大事だなぁって思った深夜の出来事。笑


そしてそして〜!
翔くん紅白のスペシャルナビゲーターおめでとう‪‪❤︎‬
年末は翔くんと過ごせそうで嬉しい(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク