櫻葉のお話。
BLなのでご注意ください。
「まーくん、それじゃあ少しだけ翔くんお願いね?」
「うん、だいじょーぶだよ!」
「すぐに帰って来るから!」
『今日はまーくんの大好きな唐揚げよ』
保育園の帰りに寄ったスーパーでそう言ってくれたお母さんだったけど、肝心なお肉を忘れたらしく
眠る翔くんとアニメを観るぼくを確認してから、お肉を買うべくお財布と自転車の鍵を持ってお家を飛び出した。
「行っちゃったねぇー?」
ラグの上に敷いたお布団でぐっすり眠る翔くんの頭を優しく撫でて。
いつもこの時間は翔くん寝てるし、ぼくもアニメ観てるからつまんなくないし。だから大丈夫!!!
そう思ってたのに。
「ふんぎゃあっ!ふぎゃあっ!」
「しょ、しょおくん!」
「ふええぇっ…ふぎゃあぁっ!」
暫くすると隣でもぞもぞ動く気配がしたから翔くんの方を見ると、ぼくが選んだリスさん柄のお布団を蹴り上げて起きてる翔くん。
翔くんが起きてる事に嬉しくなってすぐに「しょおくーん!!」って抱き付けば最初はご機嫌そうにしてたのに
今では何故かぎゃんぎゃん泣き出してしまってどうすれば良いのかと、翔くんのガラガラなるオモチャも、お気に入りのうさぎさんのぬいぐるみも渡してみたけど全然泣き止んでくれない。
「ど、どうしよ…」
「ふぎゃああぁっ!!」
「えっとえっと…」
このままずっと泣き続けてたら翔くんはどうなっちゃうの??
お母さんもお父さんも居ないのに、お外も暗くなり始めてて余計に怖くなってパニックになってると突然、脳裏に浮かんだお母さんと翔くんの姿にぼくはこれだ!!!!とある事が閃いた。
「しょおくん!おなかすいたの!?」
「ふぎゃあぁっ…ふえぇっ…」
「まってね?いまみるくあげる!」
はやくしなきゃ!!そう思って急いで着てたTシャツを脱ぎ捨てて大きな口を開けて泣く翔くんのその口に、ぼくのおっ ぱいをグッと押し付けた。
「しょおくんみるくだよー?」
「んっ、んく…」
「ふひゃひゃっ!くしゅぐった…」
「んくっ、ん…」
「でてるのかなぁー?」
翔くんにみるくを上げようとぼくのおっ ぱいをあげてみたけど、みるくが出てるのかも解らないし翔くんのおっ ぱいを吸う力が強くて少し痛いし何より擽ったい…。
でも、それ以上に何よりも
「…かぁーいいねぇ…」
ぼくのおっ ぱいを一生懸命、ちゅうちゅう吸い上げるその姿がとんでもなくとってもとっても可愛いくて、ぼくの中の翔くん大好き可愛い可愛いが溢れてどうしたらいいか解らない。
ただ、
「…かわいーねぇ」
「んくっ…」
「しょおくんぼくのあかちゃんみたい」
「んっ、んく…」
「……しょおちゃーん…」
「んくっ、ん…」
「くふふ、しょおちゃんだーいすき」
この時にぼくの中の可笑しなスイッチは確実に入ったんだと思う。
あれから程なくして、同じ様に保育園へ入った翔ちゃんはクラスは違えど偶に先生の目を盗んでお昼寝の時間に、こっそり翔ちゃんのクラスへ会いに行ったりして変わらず翔ちゃんを可愛がっていた。
家で少しの時間二人だけお留守番、なんてなった時にはこっそり自分の胸 を翔ちゃんの口に当てがって授 乳の真似事なんかをしたりして。
そんな事を僕が八歳、翔ちゃんが三歳になる頃まで続けてると恐ろしい事が起こった。
「っ…は、んっ…」
「ん、まーくん?」
その日、二人で留守番をしてると翔ちゃんが「まーくんおっ ぱい」と言って来たから。
買って貰ったばかりのお気に入りのパーカーと中に着てたシャツをぐっと捲り上げて、いつも通り翔ちゃんへおっ ぱいを吸わせて上げてると漏れた声ともぞもぞなる下半身。
「は…しょお、ちゃっ…」
「まーくん…?」
「っ、ぁ…きもちいぃっ…」
いつの頃からか、翔ちゃんに胸 を吸われて痛いなんて思う事は無くなってたけどこんなハッキリと “ 気持ち良い “ なんて思う事も無かったのに。
何故か頭の中は、気持ち良いって事だけで一杯になってちゅぱちゅぱ僕の 胸 を吸い上げる翔ちゃんの唇に夢中になっていると
「いっ…!」
不意に痛みが走った下半身へ目を向ければ、股 間部分がクンと山みたいになってる事に驚いたから。
慌てて翔ちゃんを退けて服を 下げれば何故か上を向いてるソコに僕はパニックになった。
「なっ、なにこれ!?」
初めて見る上を向いた自分のモノに訳が解らずにどうにかしなきゃと思う傍で、これはバチが当たったんだ。と今迄の翔ちゃんへの行為に初めて後悔した。
翔ちゃんと二人の時だけにこっそり、なんて時点で自分の中でも気付いてた筈の “ 良くない行為 “ を辞めさせる為に神様が僕にバチを与えたんだと思うと小さいながらに妙に納得して。
いつの間にか、翔ちゃんの為の行為から
自分が気持ち良くなる為の行為に変わっていたのだ。
そんな事実に気付いてしまうと、とてもじゃないけどあんな事出来る筈がなくて。
翔ちゃんに「まーくん、おっ ぱぁい」と可愛いく強請られても僕は
「もう翔ちゃんも、あかちゃんじゃないからおっ ぱいはおしまいね?」
とそれらしい言葉を並べて授 乳ごっこは無事に幕を閉じた。
ー…あれから七年が経って。
「本当にいいの…?」
「いいって言ってるじゃん」
中学生活最後の年にして、二つ年上の初めての彼女が出来たオレは親が居ない平日の真昼間に彼女を自分の部屋に連れ込んで。
現在、彼女ではなくオレがシーツの上へと縫い付けられて喰われそうになってる所だ。
「雅紀くんって経験あるの?」
「え!?…な、ない…けど」
「ふふ、じゃあ私が初めてだね」
そう言って制服の白いシャツの胸 元へと導かれた手の先にあるのは、初めて触る女の子特有の柔らかい 胸で。
思わずびくん、となった手に彼女は「可愛い…」と言って今日初めてとなるキスを落としてきた。
「えっ!?雅紀くん…乳 首すごいぷくんってしてない?」
「え!?し、してないよ!」
「そう?何か元彼のってもっとぺたんてしてたから…」
なんだか美味しそう、そんな恥ずかしい言葉を呟いた彼女がツッ…と舌 を這わせた瞬間
「ひあっ!」
女みたいな声が出て恥ずかしく思ってると、目の前の彼女は愉しんでるのか執拗に俺の乳 首へ愛撫を続けた。
「あっ、あ!もっ…やだあっ…!」
「はァ…ねぇ、雅紀くん凄い可愛い…乳 首さっきよりぷっくりしてきたよ?」
「ひっ、あっ、あ!」
「ふふ、乳 首だけ女の子みたい」
ちゅううぅーっ、思いっ切り吸われた刺激に腰が跳ねて思わず彼女の頭を抱きかかえれば過ぎったあの頃の翔ちゃん。
「あぁっ!っ…ちゃ…」
「んっ…んむ」
「まっ…はぁっ、んっ!」
今オレの胸 を吸ってるのは間違いなく目の前の彼女なのに。
それなのに、目を閉じるとあの頃の可愛い可愛い今でも変わらず俺の宝物である翔ちゃんがあの頃みたいに俺の 胸 を吸い上げてる景色が拡がるから
“ しょおちゃん、しょおちゃん “
声にならない、してはいけないその音を口をぱくぱく開いて逃す事に夢中になってたから。
だから気付かなかったんだ。
「はっ、雅紀くんもう挿 れちゃうね」
「え!まっ、待っ…あぁ!?」
「ふふ、雅紀くんの ハジメテ貰っちゃった」
「あ!動かっ、なっ…」
「雅紀くんのが女の子みたいで可愛いね」
「あっ、あ!」
確かに閉めた筈のドアの隙間からこっちを睨み付けるような鋭い視線に…ー
END
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修正したしきっと大丈夫…なはず。笑
ひょんな事からとんでも切っ掛け生まれたよーっていう
拗らせ兄弟のお話でした♡