ブルグミュラー辺りから出てくる
音楽表現記号の一つ
『grazioso(グラツィオーソ)』
意味を調べると
「優美に」とよく書かれています
優しく、美しく…
決して華やかに美しいわけではなく
お上品な感じではありますが
これだけでは低学年の子にはなかなか難しい
そこで私がいつも説明するのは語源です
↓
生徒さんたちによく伝わるのは
「感謝」「ありがとうの気持ち」
昨日のレッスンでも
graziosoを元気いっぱいに
弾いていた生徒さんに
「ねぇねぇ、先週母の日だったよね
お母さんに何かプレゼントした?」
「したよ!お手紙あげた」
「そのお手紙はいつもありがとうの
気持ちを込めて渡したんだよね?」
「そうだよ!」
「そのお手紙を渡した時の
ありがとうの気持ちで弾いてみて」
それはそれは優しい音に変わりました
日本語訳にすると難しかったり
中にはニュアンスがずれてしまったり
仕方ないですが、色々ありますね
そういう時は語源を調べると腑に落ちます
スタッカートは「短く切る」ではないし
速度記号も突っ込みどころ満載
いちばんいいのは原語のまま
捉えられるようになることですが
それまでにもできるだけ本質を
生徒さんたちに伝えてあげたいと思います