最初の娘が生まれた時に
ある人に「海外在住において日本語を話せるのが父親しかいない
のなら(日本語を)子供に教えるのは無理だろう」と
言われたことがありました。
その人と話していて思ったのが人類に限らず
通常、哺乳類動物はどうしても
雌(めす)、つまり母親側の行動が
哺乳類の子供の生死に直結してしまうため
(例:母乳を飲まないと哺乳類の子供は死んでしまう)
幼児が母側にアテンションを向けるのはとても
自然だということ。
例えば子供が生まれて6、7ヶ月ぐらいして目がちゃんと
見えるようになってきた時に最初に興味を示すのは
目や耳などの顔の部首ですがこれも自分の母親を見極めるのに必要
だからで人類が生き残る過程で進化してきたDNAのひとつです。
その理由がすごく腹落ちしたので、父親側の国の
言葉を教えていくために母親へのアテンションを補うものが
何か必要と考えるようになりました。
実際問題として母親が子供に接する時間が10だとすると
現実的に父親側が接する時間は多くても2か3ぐらいの割合に
すぎません。日常の仕事もありますし言葉を教えるには
時間的にも制約がある中で何かそれを
補うものが必要と考えた時に
面白そうだなと思ったのがある本でたまたま
読んだ子供の指差し行動でした。
話すことができない赤ちゃんは、1歳を過ぎた頃から
泣いたり、指をさしたり数少ない表現方法で
周囲に自分の意思を伝えはじめます。
1ー3歳ぐらいの子供をよく観察していると彼らはかなりの頻度で
指差し行動をしているものです。
指差し行動そのものが何を意味するのかは科学的にはまだ
完全に明らかにされてないそうですが、
研究結果としていくつかある中で、
指差し行動をしている時に大人がそれに興味を示してあげて
言葉を教えると、そうでない時より幼児がその名前を覚えるのが
早くなるのだそう。
これを知ってから子供が指差し行動をしたらどんなに仕事で
忙しかったりしてもそちらを見てあげるようにしましたが
子供というのは小さい時に指差し行動をした
際に最もそれを見てくれた大人に、再度また指差しを多く
してきます。
面白いもので何回か指差し行動に反応して
あげるだけですぐにどんな子供でも
數十分もすれば何度もアテンションを示してくるように
なります。
おそらく彼らなりに「どうやら集団の中で
この人が自分の伝えたいことを一番聞いてくれそうだな」と
観察しており、指差しを見てくれた大人に何度も伝えて
くるのではと思います。
考えてみればこれは大人の社会でも同じです。
集団で話している際に、自分の言葉に良い反応をしてくれる
人には自然と次の話も振りやすくなる、と言えば
分かりやすいでしょうか。
知的好奇心の起源を研究している心理学者、テオドラ・グリガ
はその研究において「赤ちゃんがリンゴを見つめながらダー、ダー
と喃語(なんご)をつぶやいたり、指差し行動をした際に
大人が反応をしなければその赤色の丸い物体の名前を覚えない
ばかりか、声を出したり指をさすこと自体が時間の無駄と
思うようになるだろう」ということを話している。
またグリガは「子供が好奇心旺盛かそうでないかは、早い段階での非言語的な
問いかけに対して周囲の大人がどのように応じるかで決まる」
とも伝えている。
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イアン・レズリー著「子供は40000回質問する」より
実際のところ、子供達はどんなつもりで指を指しているのか。
それは大人の反応次第だ。「子供達はあるものを指差し、それが
無言で与えられたら、それは物を手に入れる合図だと理解します、」
「もし、その物の名前を教えてくれたら?、そうすれば指差し
は情報を得る手段でもあると認識するようになるのです。」
何も大人側からフィードバックが返ってこなかったらどうるのか、
と私は尋ねた。自分たちの発した合図に大人がまるで反応してくれ
なかったら?
「子供は指差しをやめてしまいます」
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