年内の米国の今年の利上げは3回予想でしたがここにきて
5回行われるという見方が大勢を示してきたそう。
思っていた以上に米国の利上げ攻勢が続きそう。2023年に
どういう世界になっているかまた想像がつきづらい。
いよいよ苦しくなってきた日本。
当然のごとく日銀の発表がすぐに行われて
日銀は為替介入に動いてきました。
でも選挙の支持率のみを優先する岸田政権としては
経済を回す気がないというのが危惧されます。
ここでも書きましたが、米国が利上げを繰り返すと
何も手を打たないとドルばかりが買われて円は売られるために
強力な円安&悪化なインフレが進みますので日本経済を一層の停滞に
沈み込ませていきます。
企業物価指数ばかりが上昇しており、コロナ禍で
消費者物価が全く上昇していません。
このような国は世界でもなかなかないですが
経済政策としては完全に経済を止める方向に舵をきっている以上
量的緩和という資金のバラマキを止めることができない日本。
経済を止めるというのは中小企業などの倒産をはじめとした企業
悪化がセットになりますがそれを「1年ほど先送りする(
経済をブラッシュアップしない限り倒産などの減少事態はしない、
単に少し先に先送りしているだけ、病気治療はしないまま
ほんの少し寿命を延ばしただけのイメージ)」というのが
現在日本の政治がしていることになります。
そのために量的緩和で市中に資金をばら撒き、運転資金を投入
しているというのが現状です。そして企業に借り入れとして
送られた資金は「いつかは返さないといけないお金」として
残ります。
このような中で米国やEUの国が利上げを進めていくと
①為替均衡のバランスをとるために周辺の国も利上げを
していくのが普通の流れ。
普通はこの流れですが日本の場合は経済を止めたままで
あまりにも多くのお金が貸し付けられているものが
利上げをされるとお金を借りている企業達が一気に貸し倒れになる
リスク。
② 上記の理由で利上げが苦しい状況。
でも経済を動かすと参院選を前にして
高齢者クラスターと医療業界の目が怖い岸田政権。
③上記の②ができない日本がしていること。
更に借金を増やして更なるお金を借りてバラマキを増やす体制。
よく言われるのが日本が国債を増やしても日本の国債のお金は
国内で賄われているのでデフォルトのリスクがないということです。
これは間違ってはないですがデフォルトしない代わりに
他国と比較した時の競争力は確実に落ちるということです。
経済を動かさない、そして更に借金を増やすということは
国際的な競争の中で物価も含めて他の国に遅れをとるわけです。
輸入品がより高く感じる場面が増えたり、
分かりやすい例でいうと海外に出た時に、普通のラーメン屋の
値段がなぜか高く感じたり、海外で外食した時などは特に
物価が高いと感じる場面が増えたり、それ以外では海外で駐在している
駐在員であればプチ贅沢できる場面が減っていく、それ以外に
もっとも懸念するのが多くに東南アジアなどの住人にとっては
おそらくですが今後日本は「それほど稼げない国」となっていき
留学や仕事先の対象として、魅力的でなくなっていくというリスク。
これらは確実に現実化してきています。
日本のラーメン一杯の平均価格が605円というのは
ちょっと目を疑うというかさすがに煽りが入っている気がして
もう少し高くて800円ぐらいはあると想像しますが、
これが仮に800円だと仮定して為替換算するとドミニカ共和国では
今日現在の為替だと約390ペソ前後になります。
多分ですがドミニカ共和国のラーメンを出す店全部の平均価格は
間違いなく390ペソを超えると思うのでドミニカとのラーメン
購買力平価であれば日本が下回ってきます。
経済学の購買力平価説ではビッグマック指数というものが
ありますがこの考えで計算した場合であれば
日本のビッグマックは今日現在の価格で390円。
これを本日の為替換算をすると189ドミニカペソになりますが
今日のドミニカ共和国のビッグマックの売値を見ると
250ペソと日本の値段を1.5倍も上回ります。
ドミニカ共和国の中で首都圏などのサント・ドミンゴの物価が高いと
多くの日本人が感じるのは当たり前です。
購買力平価説だけを採用して単純に考えた場合は
少なくとも首都のサント・ドミンゴの外食では日本より1.5倍ほど
払わないと外食ができないという考えになります。
他国と比較した場合の競争力が落ちていくと言われても
なかなかピンと来ないかもしれませんが
言い換えると相対的に「全員が貧しくなっていく」という
イメージです。よく貧しいという話をするとすぐに格差の
話になるのですが格差が広がるのではなく「船にのっている全員」が
皆で沈んでいくイメージでしょうか。
現在の東南アジアぐらいの国になっていくイメージです。
今現在日本で起きているのはデータで見ると実は世界と比べて
格差が広がっているのではなく相対的に全員が貧しく
なっていっているのです。
今日本では海外の外国人の移民受け入れに
ついて何年も議論がされています。
最近でもネットでは下記のように日本の麻布中学の社会の入試に
出てきた外国人移民の問題が大人でも解けないとかなり
バズっていました。
ただこういう移民の問題で根本的に我々が忘れない方が
いいと思うのは「東南アジアの人たちにとって日本が稼げる国」
というのが大前提で今後あまり稼げなくなると東南アジアや
その他の世界から優秀な人材が
日本に来るインセンティブは減ってしまうということです。