クリスマスから一夜明けドミニカ共和国にもオミクロンが入ってきた

という話が出てきています。

今の世界状況を見るとむしろオミクロン株は11月の時点でも

ドミニカ共和国にも相当数入ってきていたというのが正確かなと。

 

ただ今週の最初の新聞の見出しではドミニカ共和国で同時に警戒感が強まっている

のはインフルエンザの方という話が出ており、我が家も小さい子供がいる

こともあり、クリスマス前に家族でインフルエンザのワクチンを

打ちに行ったりしていました。

現在ドミニカ共和国では病床が増加率が高いのがコロナよりも

インフルエンザの方になってきて存在感が強まっているからです。

 

オミクロン株は1)感染スピードが速い、2)弱毒化しており重症化リスクが

低い、という「仮説」がこの1ヶ月のデータから出てきています。

日本でも市中感染の感染経路が掴みづらいと報道されているのは

ウィルス自体が弱毒化している上に感染経路が広いからです。

分かりやすく言うとデルタの時と異なり

「感染しているけど無症状で歩いている人たちが多い」ので当然

感染した人が発覚した際にその人に「どこで感染したか心当たりありますか」と

聞いてもどこで感染した??のかそもそもいつから感染した?が

無自覚でつかめないケースが多いからです。

 

でもここまで書いていて気づいたのはオミクロン株に関しては上記の仮説が

合っているのであれば「普通の風邪ウィルスが流行っている状況に近い」

とも言えることです。

 

日本と他の米国、欧州、南アフリカ、ドミニカ共和国では

状況が異なるので比較も難しいので仮説検証もまだ結論が出るのは先になる

と言われていますが現在では下記のような感染状況です。

以下、人口1千万人に対しての1日の感染者数ですが

クリスマス前時点での感染者数。

 

1)日本(30人前後)

2)ドミニカ(300人前後)

3)ペルー(600人前後)

4)チリ(600人前後)

5)ブラジル(150人前後)

6)韓国(1000人前後)

7)米国(7000人前後)

8)イギリス(10000人前後)

9)スペイン(10000人前後)

 

ドミニカ共和国をはじめ、中南米は比較的感染者数は低いことが特徴的。

特に意外なのがブラジルが激減していることです。報道では

「ブラジルでは合計の死者数がxxx人を突破」ということばかり

報道されているのでこれも数字のマジックで騙されがちですが現状は感染が

やや抑えられているのです。

それでも日本はやはり際立って低いですね。

これはワクチン2回接種率が短い期間ですぐに60%を超えてきたという

のに加えて、マスクや消毒液の設置などの徹底という国民性(行動様態)

はとても大きいと思います。

 

 

スペインのワクチン接種進捗率

 

 

 

日本のワクチン接種進捗率

 

 

 

 

ブラジル

 

 

 

 

ドミニカ共和国

 

 

ワクチンの2回接種率が4カ国とも60%を超えています。

ただ2回の接種率が50%%を超えている時期は偏りがあり、

特に米国やスペインなど夏場までに2回の接種が完了している国は

現在はワクチン効果が薄れてきてクラスターが多く発生している

という印象です。

9月−10月に完了している日本、ドミニカ共和国やブラジルなどの

中南米は現在ワクチンの効果が続いているという印象です。

特にドミニカ共和国は2月から1回目、2回のワクチンをスタート、

7月に早くもブースター接種(3回目の接種)を

進めており、世界的にもブースター接種の時期がタイミングよくできている

国という印象です。

 

日本については2回接種がかなりの短期間で80%近くを達成しているという

驚異的な数字が出てきています。

この辺りは日本の「集団圧力」という文化が良い方向に寄与しているという

印象です。

 

これも仮説でしかありませんがファイザーやモデルナなどのワクチンの効果は

当初は8ヶ月−9ヶ月以降に切れてきてmWHOでもその後に3回目を予定していた

のがこの2021年のイスラエルや米国、欧州などワクチン接種を早くしていた

国が夏場には効果が薄れてきたのを理解してきてから2022年からは6ヶ月サイクル

など短い時間のスパンで行なったり、現在開発されてきた飲み薬を併用、

また今までファイザーやモデルナのワクチン接種が進んできてないアフリカの

国をはじめとした発展途上国にも行き届くようになりますので

世界的にも2021年に比べてさらに状況は改善される可能性が高いのでは

想像されます。

 

 

(行動様態)

2021年は日本、ドミニカ共和国、米国の3カ国に長期滞在する時間が多かった

です。日本からは米国やドミニカ共和国ではマスクをしているのかと

聞かれることが多くて、「普通に日本のようにマスクはしている」と答えることが多かった

ですが日本に帰国してみると、やはり日本でのマスク徹底率は群を抜いて高い

という印象を強く持ちました。

徹底率が高いというよりは「完全徹底」に近いですね。分かりやすく言うと

「マスクしてねば人にあらず」ぐらいの空気感を感じます。

出かける時にうっかり忘れても良いように予備のマスクをカバンや

ポケットに常に入れておいたぐらいです。

また一度マスクをし忘れてホテルのロビーまで来てしまった際に「あれっ」と

いう仕草をしたのを見ていたホテルマンがニコニコ近づいてきて「スッ」とマスクを

親切に手渡してきたのが個人的にはハイライトでした。

 

後、日本ではどこに行っても入り口に消毒液が設定されていてこれは

いいアイデアだなと。コンビニ、店、ホテル、スーパーでもどこでも

消毒液が入り口にあり、多くの店では入り口で消毒液をまずしてから

入店が許されるというシステムがありました。

ドミニカ共和国や米国だと常に携帯用の小さな消毒液スプレーを

持参で歩く必要がありますが日本だとその必要がなくて

楽だった印象が。この辺りでも感染率の低下に寄与している印象です。

 

日本の場合は2回目のワクチン接種を終えた層が9月−10月に

集中しているため年明けの1月末ー2月ぐらいに大きな6波が予想されていましたが

オミクロンの登場でどうなるかという所ですが

開始されている3回目のブースター接種がどこまで前倒しで進むか

かなと。今年の夏場のように接種システムが機能せずに

また一般層への接種が5ヶ月ぐらいずれ込んでくると

春を待たずに一気に増える気がします。