先月は経団連の中西会長や、トヨタの会長などが立て続けに
「日本型雇用は" 幻想" にすぎない」、「終身雇用は限界にきている」
という発言が日本を震撼させました。

News picksなどを普段か見ているクラスター層などから見ると
今更感がすごいというコメントが飛び交っていますが一方で、自分が
観察している限りは、それでもまだ終身雇用という存在を
期待しているクラスターというのは
少なからず、特に日本社会には多い印象を受けます。

そもそも論ですが雇用という概念がなくなりつつあるのが
今後の21世紀の流であり「終身雇用」、、、というのは
どうしても時代感としてもちょっと昭和な感じというか
古い感じのフレーズに
感じてしまうことは否めません。

ロバートキヨサキが書いたベストセラー本の中で「キャッシュフロークワドラント」
という本がある。ロバートキヨサキ自体はけっこう発言も偏るし、間違っているかなぁ
と思うこともありますが、(ネットワークビジネスを何故か好む所とかは微妙)
この「キャッシュフロークワドラント」の本については
有名だけあってかなり本質的、かつ重要なことが多く書いてあります。
彼のことが嫌いな人でも、この本だけは読んでおいて損はないと
個人的には思う本で子供の教育にもとてもいいのではと。

この本の中では大きく4つのクラスターが分けられるのですが
その中のひとつであり、またキーポイントのクラスターでもあるのが
Eクラドラントというもの。この「E」はEmployee (被雇用者)の
「E」ですが、問題は世界的に今後このEクワドラントのパイは
「とても大きく」縮小していくことが確実視されていることです。
当然日本でも同じですが
縮小していく市場でパイ争いをすることを余儀なくされる。

これは労働市場、というものが縮小していくことを意味するのでしょうか?
そうではありません。これからの時代、様々なテクノロジー産業が
新たなに生まれるために逆に労働市場全体は伸びる可能性があることが予測
されています、ただ
今、世界で起きていること、それは終身雇用より以前に「雇用」という概念が
少しづつなくなってきていることです。
そもそも人類の大きな歴史の中で「雇用」の今の形ができたのがほんの
ここ最近、200年ぐらいの中の話です。終身雇用というとここ数十年だけの
話、つまり「偶然発生した」だけであり、永続的なもののわけがありません。

実はトヨタの会長はそれを一番よく
理解している一人なはずで、なぜならトヨタをはじめ車業界などは
今後「雇用」の必要性が大きく減少する業界の代表格だからです。
(理由は長くなりますが電気自動車が伸びると
部品の生産がいらなくなる、少数精鋭の部隊や外注でやる方が効率的になるし、
逆にそうしないと世界でもうトヨタは競争力がなくなる)

学校教育を観察していると、いつも思うのがこの「E 」クラスター層の中でちょっと
抜きん出ることを目指した内容になっているものが多い気がします。
「これ、今の時代はどうでもいいことなんじゃないかな、、、」みたいな
評価項目が多い。
仮にEクラスター層の上位をとったとしてもそもそもE層全体が縮小していく
中では将来性がないということを前提に今の教育は根本的に
作り直す必要性があるはずなのですが、なかかな社会の変化に追いつかない。
教育というのは本質的には社会の要請で決まるものであり
絶対的なものではありません。

一例をあげると日本の算数教育のは空間把握、量、測定、こういう
もののレベルが世界より高いカリキュラムになっています。
(日本でおなじみの「台形」の計算とかは海外の授業で習わない国も多い)
これも理由があり、日本のこのカリキュラムは農家(特に米)の測定に
必要なためにつくらられたものです。一方で日本の授業で弱いのは列の計算ですが
インドや最近の米国などはこの列の計算がとても優れていることで知られていますが
これも彼らはコンピューターサイエンスにいかしたものにするという
「社会要請」で決まったからです。
実際、今後の社会で農家の米の測定とコンピューターサイエンスだと
需要が高いのはどちらになるかは考える必要があるのではと。

個人的には今後数学の授業は、空間把握や測定も
いいですが、それ以上に統計学を増やせばいいのにと思います。

1)データというものが今後の社会では資産となる、
(お金より重要な価値をもつのが膨大な数のデータ)

2) AIとブロックチェーンは次世代においてはインターネットのように
インフラ化していくのは間違いない
(多くの人はAIをロボットみたいなものとかなり勘違いしていますが
AIというのはインターネットのようなインフラを指します。
AIが発達すると人の仕事を取る、みたいなおかしな話はそもそも
AIをロボットのような何かと考えているからこそ
起きる勘違いなのかなと)

この2つの時代に突入していく次の世代では
統計分析はAIがやるとしても統計学そのものの
能力は重要になるのではと。