分け合うことを教える話

幼児に何かを教えていくときに難しいなと思ったことの
ひとつが「(お菓子とかの食べ物を）分け合う」こと、とか
「（オモチャや絵本を）貸してあげること」
をどのように教えていくか。
大人でもできない人もいるぐらいですし、幼児にこういうことを
教えるのは簡単ではありません。

生きていく上でとても大切なので早めに覚えて欲しいとは思うのですが
基本的に生物の生存本能のひとつである所有する、などの概念とは
逆のことを教えていくわけだから本来難しくて当たり前なので
工夫が必要となってきます。
特に最近は下の１歳の子もそこそこ頑張るようになってきたせいか
よく姉弟喧嘩するようになってきているので工夫するようにしています。

色々試してみて一番良いのは古典的ですがやはりできたときは「きちんと褒める」、
ことかなと。幼児にとって（お菓子などを）分け合う、（おもちゃなどを）
貸し出すなどは「所有を手放す」という通常は最もインセンティブが働かない
行為なわけですが、それに対して外部からなんらかの
インセンティブをきちんと働かせてあげる、
「どうやら所有を手放すことでも異なるインセンティブがあるらしい」と
学習させていきます。
自分は男性側、つまり雄側なのでこういう感じですが多分ですけど
母性本能がある女性側だとアプローチは多少変わるのかもしれませんが、
よく観察しているとなんらかのインセンティブを働かせている所は
同じなのかなと。
（多分ですが女性側なら「えらいね〜、ギュ〜（抱きしめる）」みたいな
感じなのかなと）

娘が小さい時に、「どうやって食べ物を分け合ったりするの教えれば
いいのかな」とか考えて夕食の際に意識的に食べ物を皆で分けるところを
見せたりしていたのですが、けっこうそうしたら覚えてきた気がします。
最近だと娘にクリームパンを買ってきたときに４等分して家族やお手伝いさんに
分けてあげていたのを見た時に個人的に「おぉ〜」と思いましたが、
ちゃんと褒めてあげたり。

肌感覚ですが１）お菓子などの食べ物を分け合う、
２）オモチャや絵本を貸す、だと１）の方が難易度が低い気がします。
食料を分け合うのは生存に大事みたいなのは多分本能的に幼児も
重要視しているのかなとかちょっと見ていて思います。
一方で２）、まぁ、これは本当に難易度が高いです。考えてみると
大人でもたまに難易度が高いから仕方ないのかなと、
ちなみに我が家ではI-phoneの充電器とボールペンの貸し借りで
奥さんとよくもめます（笑）
１）はあげて終わりなんですが、２）の場合はリリースした後で
今度は「返却」という行為がでてくるから、ここに
返却における期待値とかも登場するため難易度がグッと高くなる。