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この日はグラナダの町最大の観光名所であるアルハンブラ宮殿にやってきました。

グラナダにイスラム教徒の国が建国されたのは1238年。
レコンキスタ(キリスト教徒によるイスラムからの領土奪回のための運動=戦争)
によりコルドバやセビーリャの町をキリスト教徒に
奪回されたイスラム教徒、ナスル朝の王・アフマール
はイスラム教徒の最後の砦としてここグラナダにアルハンブラ宮殿を建設しました。












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早朝から並んでようやくアルハンブラ宮殿の入り口に。
後ろに並んでいたフランス人のご夫婦に話しかけられにましたが
去年の休暇に日本に旅行に行き大変日本を気に入ったそうだ。











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アルハンブラ宮殿内の様子。
軍事要塞としての機能を備えていたアルカサバというエリア。
ペルーのマチュピチュを訪れた時のことを思い出しました。











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アルハンブラ宮殿内には町が建設されていて宮殿内がひとつの
都市みたいな感じだったようです。
キリスト教徒への攻撃のための大砲も設置されていたようです。














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宮殿からはサクラモンテの丘や町の眺めが一望できる。
丘の斜面には高い壁が長く連なっておりここも敵の侵入を防ごうとした
形跡が見られます。
古くにこの土地に住んでいたロマ族という人たちはこの丘の斜面に穴を掘り
洞窟の中で生活していたそうで今でもその洞窟は残されていて以前はまだそこに
住んでいた人もいたそうです。

トルコのカッパドキアなども洞窟の居住区として有名ですがあそこも
ヨーロッパとアジアの通り道といて異教徒達が常に攻めむために通らなければ
いけなかった場所。このアルバイシンも同様に異教徒間の戦争から難を逃れるために
その土地に住む人々はこのように洞窟を掘りそこに隠れたのです。


世界では現在白人層を中心としたキリスト教徒が33%を占めている。
およそ3人に1人はキリスト教徒であり世界でも圧倒的多数を占めている宗教だ。
(次いでイスラム教徒は5人に1人、その次はヒンドゥーで8人に1人の割合)

それでも世界ではいくつかの時代ではイスラム教徒が圧倒的多数を占めていた時代がある。
私たちはは1300年ー1400年前の時代から今まで、およそ西側諸国の歴史の
大きな流れがイスラム教徒とキリスト教徒の対立だったことをあまりイメージできない。
イスラム教徒はいつも中央ヨーロッパから北原を抜けて、また北アフリカからカルタゴ
を通り常にヨーロッパに進出しようとしてそれをキリスト教徒が押し返す。
そういったやりとりが何度か行われたけど
ヨーロッパの8世紀から13世紀にかけて、イスラム教徒
はとても精力的でその文化と宗教の多くをアフリカからヨーロッパの地まで
伝播させたのだ。

キリスト教徒によりレコンキキスタは1492年、コロンブスが新大陸に到達したその
年にこのアルハンブラ宮殿の陥落を持って完了したけど
もし歴史上、コロンブスがアメリカ大陸を発見していなかったら、、、
宗教改革で国を追われたピューリタン達がアメリカ大陸に来ていなかったら、、、
今日のキリスト教徒の数はイスラム教徒の数には
いまだ遠く及ばなかったはずで世界の現在のパワーバランスは
全く違うものになっていたはずだ。

今日ではイスラム教徒による分離主義運動は盛んで去年のタイのテロ行為を見るまでもなく
フィリピン、アフリカ諸国、その他さまざまな場所で衝突が増えていくと思う。
かつては世界の争いは資本主義と共産主義の戦いだったけど
ベルリンの壁が崩壊して共産主義者が世界から姿を消しつつある中で
イスラム教徒達は格好のスケープゴートを失い、昔々の恨みがじわじわと蘇ってきたのだ。
それでも世界が経済的に安定しているときはまだこれらの多くは比較的表面化しない。
ただ歴史的事実として過去に繰り返されてきたとおり、ひとたび世界的に経済が
不安定となる場面が今後加速すればイスラム圏の多くの住人は更に自治権獲得のための
武装蜂起で立ち上がる場面が増えるはずだ。

ベルリンの壁が崩壊しても
地球規模での戦いと言うのはまだ本当の意味では終わってないのではと思う。
こういう民族間、異教徒間同士の戦いに名を変えて今後も続く可能性が高いし
その戦いの裏には必ず経済的な理由(エネルギー資源や鉱物の採掘を巡る争い)
がある。ほとんどのイデオロギーとしての戦争はその裏にあるのは経済的な理由の
何かだ。
当時のヨーロッパで王様が自らの経済的地位を守るために異教徒としてのイデオロギーを
利用して戦争を行わせたけど今日に至り行われている宗教間、民族間の戦争も
その裏には経済的な理由がある。
人間が持つ本質的な欲望であるとかこういうものは変わらないから
何100年経っても基本的に行われていることは同じだで同様のことが
繰り返されるのだ。

今後の10年、これだけ世界中でお札が刷られているというのは見逃せない事実だ。
世界規模でここまで紙幣の価値が無くなっていくというのは歴史上初めての
ことで世界経済は悪い方向に向かう可能性が高い。
そうなった時にこのような地域間でのイデオロギーという名の経済戦争が
少しでも起こらないことを祈りたい。

プラトンはその著書「国家」の中で国の発展には四つの段階があるとしている。
独裁制から寡頭制→民主制→混乱、そしてまた最初に戻る、である。
今現在の多くの国は民主制に移行しているけど
人間の本質的なことは変わらないのであればこの先の混乱も避けられないの
かもしれない。
1900年代から今現在の2000年代にかけて大きな戦争が起こってない
というのも歴史的に見て初めてのことだけど逆に言えばそれまでの人類は
常に戦争と隣合わせで生きてきたということだ。
もう自分の周りでは戦争は起きないというのは大きな間違いだと
このアルハンブラ宮殿を見学しながら改めて思い直したりも。

「国家」が民主制から混乱に向かう過程では結局一時的に国家の役割も
縮小していかざる負えないのではと。静かにその役割を終えていく、みたいな。
今の世界の流れもそうで世界中の国で借金を膨らませているのだから
国の機能が少しづつ少なくなっていくのは避けられないし
この流れを逆らうのであれば後は国として倒産の道を選ぶしかない。
こういう状況の時に浅い知識でナショナリズムとかイデオロギー
を叫ぶ人たちはちょっと危険かなぁと思ったりも。
こういう人が国が困窮していくその「民主制から混乱」に行く過程で
武器をとり戦争というミスリードに持ち込むとういうのが
一般的に世界で起きていたことだからだ。

グーグルがこの先の未来でやろうしていることを見ていても
多国籍企業が今後もさらに増えている流れを見ても、もう国家単位で
動くとか領土や国境とかそういう意識をかなり超えた世界観が生まれてきて
ナショナリズムの発想は残りつつもそれとは異なる価値観は明らかにある特定の
層の人たちには見られる。
同じ「混乱」の過程に突入するなら「戦争」ではなく未来に向かい企業が
国境を越えていき(例えば日本の会社だけど本社機能は別の国にあるみたいな)
お金がよりバーチャルになり今までと違う秩序が生まれていく、
みたいな「混乱」の方向を人類は選んでほしいものだ。












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宮殿の中心部であるコマレス宮(Comares )だ。
中央の池を囲むようにして作られた建物。












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見張り台からのグラナダの景色。




















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