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先日、「スティングリッツ教授の経済教室」という本を読みました。
同人は元・イエール、コロンビア大学の教授で世界銀行のチーフエコノミスト出身。
IMF、世界銀行の現システムの保守的な部分をストレートに批判している。
実際に中南米の国々はかつてIMFの管理下で彼らの要請に従い経済成長を本来のそれより
鈍化させてきたというのが同教授の意見。
かつてデフォルト(会社でいえば倒産のこと)を起こしたアルゼンチンやその隣に
国でアルゼンチンのデフォルトの影響を受けたブラジルなどもIMFの構造調整プログラム
の下でIMFの融資を受けたがIMFのプログラムによって経済成長を妨げられたと。

さてさてドミニカ共和国もIMFから融資を受けてこの管理下で
財政政策、金融政策をしていくことになります。
先日、書いた過去記事を参照。

(IMF,ドミニカ共和国へUS$1,700 millones融資)
http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/59819481.html

(デフレが続くドミニカ共和国)
http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/59814583.html

表向きとしては要するに「財政が厳しいドミニカ共和国に融資して財政を立て直して
ドミニカを経済成長させよう」、というそういう話。


ドミニカ共和国は公的債務が一つの問題となっているが、この公的債務と
言えば日本も大きな問題を抱えており財政破綻が叫ばれているのは承知の通り。
日本にもIMFの手がかからないのか?という問題があるがこの2国は状況が
異なります。先進国と発展途上国の違い?いやいやそれは雰囲気回答のような、、、
GDPの大きさが異なるから?惜しいけどやや視点が異なる。


まずこの日本とドミニカ共和国の公的債務を比較してみる。

(GDP比率)
日本:GDPの170%の公的債務を抱えている。
ドミニカ:GDPの約20-25%の公的債務を抱えている。(数値はやや異なるかも)


さてこの先で重要なのがこの公的債務の中の対外債務の内訳である。
では比較してみよう。

日本:公的債務の中の対外債務→ほぼゼロ。
ドミニカ:80%以上が対外債務


そうです。ドミニカは対外債務が多いのです。その点、日本は国際、郵貯、地方債
などをはじめとした自国内の円通貨での債務で占めている。

まず日本のように公的債務が自国内の円通貨で占めている場合はどういう
ことが起こりうるかを考えてみる。
日銀には日本銀行発行=「我々がお金と呼んでいるもの」の発行券がありますので
いくら円建てで債務が膨らんでも倒産はしない。いくらでも市中にお札を刷って
くばることができるからです。(ただしお札が市中に
たくさんばらまかれれば将来のハイパーインフレはありえる)
株式会社が増資により株を発行するのと同じ原理です。
経済学の「マネーサプライ」というのはこのお札を刷って市中にばらまくことを指す。
米国のFRB議長はかつて「経済が停滞しているならお札を刷ってヘリコプターから
ばらまけば良い(マネーサプライのことを比喩的な表現で)」といったことで有名ですが
現実的にはお札を刷ってその代わりに国債を購入しているという形。
日銀のバランスシートを見れば分かりますが大半は国債で埋まっています。
これは10年にも及ぶデフレ時代にゼロ金利政策もありこれ以上、
景気を良くする対策が他になかった際にお札を
大量に市中に流した(マネーサプライ)結果です。

そして下記の記事でも書きましたが「お金」というのは実質的には価値のないものです。

(ビっクリマンチョコで見るお金の話)
http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/56886472.html

だから例えば国債などが乱発した、そして日本の将来の
税収が期待できなく無駄な公共事業が多いなど、
将来の悲観的な憶測が生まれれば価値は下がります。株式会社が株の増資を行えば
株の価値が下がっていくという話を前にしましたが
(過去記事参照)

http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/59507169.html
お金もたくさん刷りばらまけば(マネーサプライをすれば)株式の
増資をしているのと同じ。需給の関係でお金の価値は下がる。

日本のお金も株を持っているのと別に変わりはないのです。50万円とか100万円とか
まとめて円の貯金をしている人は「日本銀行券」という株を持っているのと変わりはない。
なぜなら日本の株式制度で言えば投資家から株式会社は株式や債券を購入してもらい資本を注入、
そのお金で資産を購入してビジネスをして利潤を出して
余ったお金を配当という形で投資家たちに返していきます。
日本国家の場合はどうでしょうか。国の資産は税収を
集めてその額から公共投資やら年金やらを
支払い残ったお金です。これが国の利益でありあまった額から
国債の利息を投資家達に払っている、
そしてそのお金の財源の補償がなくなってくれば国債、
そして円も暴落するのです。
それは利益が出なくなった株式会社の株価が暴落するのと財務諸表上の考えとしては
まったく同じです。
今の日本円で100万円を貯金しているなら個人的には
任天堂の株式を持っておく方が遥かに安全。
(昨今の株価低迷でちょうど値段がかつての額より半減している、&日本の会社で随一というほど
配当が高い、また財務体質、長期の利益捻出力と
ビジネスモデルの強さは日本の会社では群を抜いている)
↓任天堂については過去記事参照。
http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/57323884.html

話がそれましたが日本のように対内債務が増える=株価(日本銀行券=通貨)
の暴落はありえるが株が暴落しても企業は倒産しないのと同じく
国は倒産はしません。





次にドミニカ共和国の場合に公的債務の中でも対外債務が高い場合、
ドミニカように外国通貨借金をしていれば、
会社が倒産するのと同じように、国も倒産となる。
なぜなら税収の見通しが立たずに自国通貨が下落してくと、
外国通貨建ての借金はどんどん増える。
この前記事で書きましたがデフレなどが起こるとそれに拍車をかける。

http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/59814583.html


そうやって借金を踏み倒すと、踏み倒された国が軍艦を送って
植民地にするのがちょっと前では普通でしたが、
最近では今回のドミニカのようにIMFが乗り込んできて
紳士的に解決して自分の管理下に置いてその上のロスチャイルド財閥などが
利子で国を統治したような形で合法的な支配下に入らされる。
一昔前のコロンブスの時代は
ドミニカはスペインによって植民地として統治されていましたが
コロンブスの時はスペインも植民地化にお金ばかりかかるわ、たくさん軍隊が
殺されるわ、コロンブスは最後にドミニカで飲んだくれて失敗したので
慌ててニコラス・デ・オバンドという総督を送り込んでコロンブスから
地位をはく奪しないと行けなかったりで大変なエネルギーが必要でしたが
今ではその役目はIMFが担っているわけです。

IMFがSAPと呼ばれる構造調整プログラム化でいろいろ借金を返して
経済成長して利子をちゃんと支払ってその裏にいる人たちを儲けさせてくださいよ、
という「指導」を行い平和的に解決へと導く。


外国通貨建ての国債は会社で言えば社債で、
自国通貨建ての国債(貯金)が会社で言えば株式なので
自国通貨がの借金が増えて国は破たんしない(ただし株式を乱発すれば株価が
下がるのと同じで円がたくさん市中にばらまかれれば円の価値は減る=
円の価値が実質的にゼロになるようなハイパーインフレはありえる)
ただしドミニカのように外貨建て債務が増えるとデフォルトによる破たんが
ありえるわけです。








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(株)リクルート / AB-ROADで
ドミニカ共和国、カリブ海のABガイドとして記事を書かせて
もらっています。
ブログでは書かれない観光情報等、内容が満載なのでぜひ


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