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大和生命の破綻における債権者説明会では
「責任準備金の9割は返戻金となるが残額は返金不可」の説明に
会場も質疑応答が相次ぎ「責任準備金とは一体何?」、
「返戻金が全額でないのは何故?」など会場は荒れたよう。

実際、日本で普通に生活していて生命保険の詳細って掴みづらいのではないかなぁと。
自分が学生の頃、保険が何故「金融業界」なのかも具体的に
イメージしづらかったのを覚えています。
自分も生命保険などに特に加入しているわけではないので以前は
保険の知識はそんなに無かったのですが
「保険業界と金融業界がどうつながるか」を考え始めるようになってから
分かりはじめた気がします。

もともと生命保険というのは昔々、当時まだそんなに裕福でない時代に
誰かが死亡した際のお墓だとか葬儀費用とか高額になるので
それらの費用をまかなうために数名がお互いにお金を出し合い
積み立てたことから始まったらしい。
ただ,その後に積み立てたお金の中で例えば「今までは1人亡くなったら
1つのお墓を建てていたけどまとめて今度からは30人分のお墓を購入して
ボリュームディスカウントをもらう」などができるようになり(想像ですけど)
積み立てたお金をより効率的に使うことができるようになった過程で
中心で運用していた組織に多額の保険料が貯まりだし、
「お金があまっているから何かに使おう、不動産でも購入して葬儀費用のためのビルを作ろう」

「ビルを作ったらますます保険加入者が増えたので更に保険料がたまってきたぞ」

「じゃあ、あまったお金で資金運用して増やそう、更に増えたら保険加入者に返金しよう」
とかそういう流れで今の保険会社は保険料で資金を運用することで
保険加入者にお金を支払うことを前提にできあがっている。


生命保険の場合は大きく分けて①死亡保険(定期保険、終身保険、定期付き終身保険など)、
②生存保険(個人年金)、③生死混合保険(養老保険)の3つがありその保険の種類に
よって掛け捨てとか運用型とかが変わる。種類によって保険料がどのように保険会社に
使われるかも大きく変わるので複雑となっているようです。
(例えば保険料の内訳は主に①経費、②保障、③積み立てとして使われますが定期保険
なら①、②の割合が強く、個人年金なら③の割合が多いなど。詳細は割愛)

更に近年の生命保険は上記の大まかな種類以上に様々な保険が出てきて複雑化している
ことが有名です。でもこれは「保険」として考えると「そんなに複雑にしてどうするんだ」
と思いますが「資産運用」という点で考えると確かにいくらでもアイデアを出せて
複雑化できる分野なのかなとも思ったりも。
考えて見ると名前が違うだけである名目で将来のためということで多くの個人債権者
からお金を集めて運用して将来返金するという流れは投資信託と全く同じ。
確かに金融業界そのものです。

こういう資産運用って保険と名を変えているだけでいくらでも考えようと思えば
できるのかなと。例えば給料が高いプロ野球選手相手に「若くて現役のうちは
高所得者だけど35歳過ぎたら年俸がとれなくなる可能性があるから今のうちから
資産運用」とか話して「プロ野球信託」とか作ってみたり
芸能界は生き残りが厳しいから売れているうちにお金を預けて運用してもらう
「芸能信託」とか。(ただ日本国内でやるとすると証券業法、保険業法などで
許可を受けた金融商品のみが販売できるという規制がありますが)
皆で資金集めて不動産購入してその賃料を皆で分け合うなどはできそうです。
あっ、でもこれは既に不動産信託(REIT)を開発した人がいますね。




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(株)リクルート / AB-ROADで
ドミニカ共和国、カリブ海のABガイドとして記事を書かせて
もらっています。
ブログでは書かれない観光情報等、内容が満載なのでぜひ


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