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長引くイラク問題や医療問題における税金調整の不整備など米国民の不満が
ブッシュ前大統領にぶつけられていた世論の中で今回は民主党有利と言われていましたが
予想通り、民主党が8年ぶりに政権をとりました。加えて初のアフリカ系アメリカ人の大統領です。

オバマ氏については個人的にはYutubeで見た予備選終了後の民主党の演説が
印象的。
キング牧師の有名なセリフである「私には夢がある。小高い丘の上のテーブルで食事を囲み
奴隷主の白人の子供と~」というあの言葉を引用して未来の米国の改革を語りかけていた。

それにしてもアメリカの予備選は長いですね。確かに民主党優位と今回は
言われていましたが去年のヒラリークリントンとオバマ氏の
予備選が本選並みの盛り上がりでした。
世論もさることながらマケインが候補となった場合は共和党は
資金面でも不利とされていた。
予備選がこれだけ長くてその上で本選が行われるとなると選挙資金が相当かかると
思いますが調べてみたら1億ドルとか1億5千万ドルとかそういうすごい金額と
なっているよう。
また予備選の方が白熱した理由の一つとしてアメリカ大統領選挙は予備選の方が
具体的なイデオロギーをふりかざして演説して本選ではあまり偏らずに中間層の
獲得を目指すと言うのが一般的な選挙戦略という事情があるよう。

民主党、共和党の支持母体は割りとはっきりと特徴がある。共和党は南部をはじめとした
保守派、退役軍人、中小・零細企業の社長やユダヤ系など、
民主党は中間ー貧困層、ヒスパニックということらしい。
確かに南部の得票率は今回もマケインの方が高かったようです。


こういうアメリカの大統領選挙の話をすると必ず比較として話題となるのが
日本の総理大臣の選び方。なんで議員内閣制は廃止して直接投票、
いわゆる首相公選制にしないのかという話です。
僕の学生時代の友人が先日メールをくれたのですがこの日本における首相公選制の話は
内容が熱かったです。

ついこないだ福田前首相の辞任がドミニカの新聞の一面にもなりましたが
ある客と話した時にわずか1年での辞任と言うことでかなり驚いていました。
米国はもちろんドミニカでもありえない話しだからです。
議員内閣制を廃止するとなると当然に憲法も改正されるわけですから
いくつもの立法的な手順は確かに踏む必要があるわけですがそれでも
公選制にした方が1年で辞任するなどの問題もなくなるのではないかなと。

ちなみにドミニカ共和国の大統領選挙も国民による直接投票ですが
以前にブログで触れましたが全国民が盛り上がる国の最大行事です。

http://blogs.yahoo.co.jp/skpanic/54277646.html


ドミニカの場合はPLDが勝つかPRDが勝つかで生活が変わる人も
多いためこのような熱狂的な選挙になるというのもある。
例えばこんな話がありました。
ある会社の受付として働いていた人がPRDの大統領が勝利した際に政府の
要職にとりあげられたので受付の仕事を辞めてベネズエラか何かの
給料も良いドミニカ領事のポストとして派遣されたらしい。ただPRDの大統領が
4年後に任期が切れて今度はPLDが勝利したらすぐにそのドミニカ領事の
仕事を解任させられて再び秘書の仕事に戻ってきた。ただもう一度4年後に
PRDが勝利したらまた秘書の仕事を辞めて領事のポストとして働き始めた
ということもある。しかもこれはドミニカ共和国で公務員のような役人の仕事をしていると
すごくよくある話です。
日本のように公務員は一生安泰ではなく「選挙によって自分の運命が左右される」
ということらしい。

自分の知り合いでも政府の会計検査院のようなポジションで監査をしていた人が
やはり2004年にヒポリト政権(PRD)から現在のレオネル大統領(PLD)に
変わった際にポジションを解任させられたが年齢的にも50歳ということで
次の働き口がないという人もいました。



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(株)リクルート / AB-ROADで
ドミニカ共和国、カリブ海のABガイドとして記事を書かせて
もらっています。
ブログでは書かれない観光情報等、内容が満載なのでぜひ


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