

なんてことはない畑が続く風景である。日本でもドミニカでも農業はそれなりに盛んなので
これだけだとそんなに珍しい光景ではない。ただし驚いたのは畑に多くの人が
動いていること。1反を5人ぐらいで耕したり何かを植えたり多くのうごめきが見えた
のが印象的だった。
なんて効率が悪いのだろう!そう思うのが当然だが農業の規模が小さくおまえけに
儲からなく労働負担も大きい。これはトラクター技術などを導入したり農薬肥料の
改良でよくすることはできないのだろうか。
ただ知り合いの中国人に聞いたところそれは無理だと。一般的に中国農業問題は
技術の改良という問題ではなくマクロ的な社会問題に起因するらしい。
どういうことかというとまず中国の人口が13億人。現在でこそガイアの夜明け(TV)
などでしょっちゅう中国の経済発展が放映されたり経済人の注目が
上がっているがそれでもまだ人口の9億人が上記のような農業従事者なのが
実情である。よって過去の欧州や日本がそうであったように少人数の労働で
済む農業改良を進めること=失業者を増やすことにつながるのであると。
急激な経済発展の裏でもともとが農業大国である中国においてどのようにして
農業従事者の農業離れを進めていくかは深刻な問題である。
またこれはすぐにというわけにはいかず小さいころからの教育の改善で
あったり(極論を言うとPCを使えるようにさせたりとかそういう事。これは
極端な例だが)基盤から整えていかなかえればならないため
時間がかかるというのもある。
中国の農業の問題というのは人口が多く土地が少ない。それゆえに一人当たりの収入が
非常に少なく農村と都市住民との経済格差を生む原因のひとつになっているというのは
聞いたことがあったが紐解いていくと上記の問題なるらしい。
今回の中国出張においては後半で広州の見本市に行く予定です。そこでは多くの
中国の最先端の技術、商品が世界の目の当たりにされる世界の商売人が注目する
大イベントのひとつでありますがその陰ではこのような農村問題が横たわっている。
中国の光と影は今後どのような経路をたどるのかも同時に
興味があります。