2チャンネルの投稿を整理してみた。


原子炉の種類は「沸騰水型原子炉」(GE)と「加圧水型原子炉」(仏アレバ、WH)の流れがある。

世界の原発業界では、加圧水型の仏アレバと沸騰水型のGEが2強だそうである。

近年は第3世代の原子炉といわれる三菱重工とWHが共同設計で開発した軽水炉AP1000が、安全面でもっとも注目されている。

 

ゼネラルエレクトリック(GE)と提携した東芝、日立は、効率が高い点で、東京電力を中心に沸騰水型を普及してきた。

国策であったろう。福島原発はその初期の原子炉だし、既にポンコツ原子炉だという人もいる。

三菱重工は、加圧水型を商用化したウエスチングハウス(WH)と提携し追随してきた。

目下の世界の主流は、「加圧水型軽水炉」で沸騰水型ほどパワフルでないが、何といっても安全度が高い点での選択だ。故に、原子力船は100%加圧水型軽水炉だという。

 

「沸騰水型原子炉」の限界を知った東芝は、三菱重工を差し置いてWHの買収に成功し、「加圧水型原子炉」に乗り換え、更には買収によって次世代軽水炉AP1000を手中にしたから強い。それを見越しての入札価格を三菱は甘く見たのだろう。

ただ、共同開発した三菱抜きには製造できないだろうから問題はある。

沸騰水型のGE、日立連合は、今回の福島の原発事故で完全に取り残されることになる。

原子力事業から撤退するのだろうか。

 

WHが売りに出されたとき、三菱は、三菱―WH連合でフランスのアレバ社を包囲する目論見だったが東芝に敗れた。逆転の大誤算で、最新のAP1000を東芝にとられ、二番手の加圧水型を担ぐことになる。

 

ややこしいのは、三菱は火力発電所向けのタービン事業でGEと提携し、現在GEと提携関係にある日立まで巻き込んだ東芝包囲網を画策していたようだが、これも上手く行かなかった。

逆に、GEとしては、巻き返し戦略で、日立、東芝との連携を強化して、三菱包囲網を作ろうとしているそうだ。

 

原子力発電プラント、火力発電プラントをめぐる世界の生存競争は熾烈なものだという事は分かったが、東北の大震災対応に原子炉メーカーとして責任のあるGE、東芝、日立の姿が見えてこないは一体どういうことかとおもう。