知り合いの税理士さんから聞いた話である。

マックス・ギュンター著 「チューリッヒの公理」より
Max Gunther 「The Zurich Axioms」
 
スイスの銀行家だった父とその仲間たちが暗黙の内に投機のルールとしていたものを解明してまとめあげたもの、それが「チューリッヒの公理」だという話。

「給与で金持ちになった人はいない」・・・その信念を共有した人たちが自らの経験を通して導き出した投機のルールとは?
 
全体は12の公理と16の副公理から成っているが、12の公理を手に入れたので、紹介しておこう。
 
1. ON RISK リスク
   不安は病でなく健康の証だ。不安がないとすれば、充分なリスクをとっていないからだ。
 
2. ON GREED 強欲
   早めに利益を確定せよ。
 
3. ON HOPE 希望
   船が沈み始めたら、祈っていないで、とにかく飛び込め。
 
4. ON FORECASTS 予測
   人間の行動を予測する事はできない。将来について分かるという人がいても、信用するな。
 
5. ON PATTERNS パターン
   混沌は危険なものではないが、秩序だっているように見え出したら危険だ。
 
6. ON MOBILITY 機動力
   根を張る事は避けなければならない。動きが損なわれる。
 
7. ON INTUITION 直感
   直感というものは、理詰めで説明できる場合は、信用してよい。
 
8. ON RELIGION AND THE OCCULT 宗教とオカルト
   神が貴方を金持ちにすることまでかんがえていることは、ありそうにない。   
 
9. ON OPTIMISM AND PESSIMISM 楽観と悲観
楽観主義というのは、最善の結末を期待するということであり、
自信というのは最悪の状態をいかに乗り切るかを知っていることだ。
単に楽観的な場合は、動くな。   
 
10. ON CONSENSUS  常識
   多数意見は無視せよ。それは間違っている可能性がある。
 
11. ON STUBBORNNESS 執着
   意地を張ってうまくいかなかったら、もう意地は張るな。
 
12. ON PLANNING  計画
   長期にわたる計画を立てると、
未来をコントロールできるかのような錯覚に陥る。
  自らのものであれ、他人のものであれ、長期的な計画を
   余り真剣に受け取らないようにすることが大切だ。
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この公理には、投機にだけではない、真理が含まれていることを感じる。