牛にとってロボット搾乳はうれしいだろうか?

答えは、「カウトラフィック」(牛の誘導設計)次第である。

 

牛を自由にする場合、基本的には牛の動きは餌によりコントロールする。

また、乳房が張って搾ってもらいたい牛は、搾ってくれるところへ行こうとする

条件反射があるのでこれを利用することになる。

通常の「パーラー搾乳」がこれである。

 

ロボット搾乳は餌での誘導を基本とし人の都合で1日普通は2回しか搾らない

のを2回以上、人の都合によらず不断に搾ってあげるのが大きな目的である。

 

同じ餌を利用する場合についても、「魅力による動機付け」と「罰による動機付け」

がある。つまり、餌があるから(魅力)ロボットを訪問するというのと、ロボットを

訪問しない(搾乳しない)と餌にありつけない(罰)との違いである。

 

図に表すと次のようになる。

 

飼槽自由採食

ロボット

ステーション採食

フリートラフィック

  ○ フリー

 採食・搾乳

フリー○   

誘導トラフィック

  ○ 1方向

 採食・搾乳

1方向○ 

強制トラフィック

  ○ 1方向

 採食・搾乳

1方向

 

 

ロボット搾乳では、

 定期的にロボット訪問をしているか

 .5回以上の訪問があるか

 自らの意思で訪問しているか、

が、ポイントになり、いづれもができているか確認し改善を要する。

 

そのためには、データを見、自分が乳牛になったつもりで判断しなければ

ならない。

完全フリーが良いことは分かっているが、人間社会と同じように強引に我を

通す牛が必ずでてくるので、ロボットを訪問できない牛の問題が出る。

逆に通行を制限すればするほど待機場を作る投資、牛が列を成してロボット

の利用効率が悪くなるし弱い牛の怯えも解決できない。

 

弱い立場の牛の気持ちになって、どうチャンスを与えるカウトラフィックに

するかを、牧場の状況にあわせ判断しなければならない。

牛群全体として搾乳ロボットを有効に活用して餌を食べ搾乳をし健康で成分

の良い牛乳をしっかり出すように考えてやらねばならない。

 

私の結論は、これも人間と同じように「むち」より「あめ」を重視し、基本的

には自由な社会の中でコストパフォーマンスにチヤレンジすることである。

 

これまでの実績から見るとロボットに慣れるのは人間より牛のほうが早い。

 

最大の問題は、人間様の側、先入観を取り除くことにあるようだ。