義母の葬儀で心残りなのが、義父のこと。
親戚のおば様方の意見一致で、
義父は参加しないことになった。
夫は、心を痛めていたけれど、
私があれこれいうのもおかしいし。
実際、「今日は義母の葬儀だったのよ。」と言ってみると、
「あ、そうだったの。」というそっけない返事。
一年前に義父に会った時、コロナ禍で久しぶりの再会となり、
感激して涙したあの義父と同一人物とは思えないくらい。
この一年で痴呆がすすみ、声を荒げたりすることも多かったようで、
セレモニー中に予期せぬ出来事が起きたりすると困るので、仕方ない。
7月に会った時に、義父の妹が車で迎えに来てくれると言い張っていたが、
その妹さんに葬儀で初めて会った。
彼女も90歳目前で、それでも足腰しっかりしていた。
彼女の旦那さんと義父は折り合いが悪かったらしく、ずっと会っていなかったので、
私は義父はずっと3人兄弟だと思っていた。
夫の方も、彼女の娘さん(要するに夫のいとこ)と30年ぶりくらいの再会で、
まったく誰だか分らなかったらしい。
でも、喋り方がなぜだか義父に似ていて驚いた。
私たちとは別の世界に住んでいるような義父、
自分の居場所がなくなってしまったからなのかもしれない。
人に指図されるのが嫌いで、自分のことは自分で決めたい義父に、
施設の生活は面白いはずがない。
義父の友人は、みんな先立ってしまい、
兄弟姉妹も高齢で病気がち。
息子とその家族は遠くに住んでいてなかなか会えない。
人生の残り時間、どれほどあるのか誰にも分からないけど、
少しでも有意義に過ごしてほしい。
その気持ちはあるけれど、いったいどうしたものやら頭が痛い。
